機奇械怪@BLOG

フリーライター・石井誠のブログです

『安彦良和 マイ・バック・ページズ』重版出来!

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前回から1ヶ月足らずで更新するということは、どうしても書き記しておきたいことがあったからです。

すでにSNSなどでは発表しておりますが、安彦良和さんとの共著書である『安彦良和 マイ・バック・ページズ』が発売から2ヶ月にして重版がかかりました!

1月14日に放送されたTBSラジオ『アフターシックスジャンクション』にて取り上げていただいた安彦さんへのインタビューも大変好評を得まして、一気に売り上げも加速しました。宇多丸さん、宇内さん、アトロクスタッフの皆さんには大変感謝しております。本当にありがとうございました。

その直後には、安彦さんの長い活動に対しての功労が認められた形で、安彦さんが日本アカデミー賞協会特別賞の受賞が決定。このとてつもなくめでたい出来事に合わせて重版がされるというのは、とても感慨深いですし、我がことのように嬉しいです。

受賞にちょっとだけですが華を添えることができたということも合わせて、このタイミングで書籍としてまとまっていて本当に良かったと思っております。

 

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本の見た目は変わりませんが、重版の奥付には「第二刷発行」の文字が!

発売に向けて安彦さんと話をする中で、近年は書籍で重版をかけるのが難しいということから、「重版がかかるといいよね」というような話をしておりました。

そんな話も実現しまして、心から良かったなと思っております。

 

そして、もしかしたら『安彦良和 マイ・バック・ページズ』に関してはもうひとつお知らせがあります。

神保町にある大型書店「書泉グランデ」の入口脇にあるウインドディスプレイでは、書籍の大型広告が展示されています。

安彦さんのイラストを原画以上のサイズでプリントした、ここにしか貼られていない、1枚しか存在しない大型ポスターをメインに、書籍がずらっと並んだ壮観な状態になっております。

こちらは、展示期間は特に決まっていないので、もうちょっと展示され続けると思いますが、お近くに行った際にはぜひチラっと見てもらえると嬉しいです。もちろん、書泉グランデさんの方でも書籍は売っております!

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それにしても、まさか安彦さんと名前が並ぶだけではなく、こんなに大きく扱ってもらえるとは。今後生きていく中でも、こんなにも光栄なことはなかなか無いだろうと思います。

というわけで、今回は単なるご報告だけですが、引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

安彦良和さんと一緒に「アフター6ジャンクション」へ出演!

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※写真は番組トップ画像からお借りしました。

安彦良和さんのインタビューをまとめた『安彦良和 マイ・バック・ページズ』の発売から1ヶ月半ほど過ぎましたが、書籍の宣伝としていろいろと取り上げていただきました。

徳間書店のウェブサイト「アニメージュプラス」さんでは、2回にわたってインタビュー記事の掲載をしていただいております。

 

animageplus.jp

animageplus.jp
また、文春オンラインさんでは、本文からの抜粋するかたちで書籍を紹介していただいておます。

bunshun.jp

その他、アニメ! アニメ!さんや月刊ホビージャパン、月刊ガンダムエース月刊ニュータイプなどでもご紹介いただきました。

animeanime.jp

そして、朝日新聞小原篤さんのアニメ系のコラム「小原篤のアニマゲ丼」でも『安彦良和 マイ・バック・ページズ』を取り扱っていただきました。

www.asahi.com

関係各所のみなさん、本当にありがとうございます。

 

そんな中で、さらに驚くことにTBSラジオの夕方の人気番組「アフター6ジャンクション」(通称:アトロク)でも取り上げていただき、安彦良和さんと共に番組生出演をさせていただきました。

個人的には、番組パーソナリティー宇多丸さんが出演されていた、前番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(通称:タマフル)時代からのリスナーでして、2018年にタマフル終了後からはアトロクを楽しく聞かせていただいておりました。つまりは、普通に番組のファンで、憧れの番組だったとも言えます。

アトロクは、自分がお世話になっている方々もゲストとしてたくさん出演されているということもあり、勝手に親近感を持っていたのも大きいです。

実際に、『安彦良和 マイ・バック・ページズ』の執筆中にも「アトロクで取り上げてもらえたらいいね」と担当編集の林さんと話をしていたのですが、そんな話も安彦さんが絡んでいるとサクっと実現してしまうのも恐ろしいです。

当初はTBSラジオに伺って出演の予定だったのですが、残念ながら直前に新型コロナウイルス感染拡大を受けた非常事態宣言が発令されてしまったため、リモートでの出演へと変更することになってしまいました。

とは言え、リモート出演をするにあたっていろいろとセッティングなどをしなければならず、放送前にリモートでの打ち合わせも必要だということで、石井も安彦さんのご自宅に伺って、そこから出演するという形になりました。

ただ、同じ部屋で別々のスマホからリモートで出演するとなるとハウリングしてしまうかもしれないということで、同じ部屋の中でもできるだけ離れた場所で話をする必要があり、安彦さんは普通に座っていただき、石井は部屋の端っこに椅子をテーブル代わりにしながら出演するスタイルに。

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テスト段階では音声も問題なさそうとのことだったのですが、実際に放送が始まるとそれでもハウリングしてしまい、序盤はお聞き苦しいところがあったかもしれません。
その後、石井はトビラの外に移動してようやく音声が安定して、プチトラブルを乗り越えてそれ以降は番組もスムーズに進行。

番組の内容は、下記のスマホアプリ「ラジオクラウド」で聞くことができますので気になる方はチェックしていただければと思います。

 

 

radiocloud.jp

特集コーナー「ビヨンド・ザ・カルチャー」で取り上げていただき、一時間近い時間を取っていただいたものの、宇多丸さんと安彦さんのお話が盛り上がり、とてもお時間が足りない状況に。
リスナーのみなさんからの感想も好評だったので、また機会があればテーマを絞って安彦さんにお話いただいてもいいんじゃないかと思います。

一方、個人的な感想を言えば、やはり放送開始直前はかなり緊張していました。しかし、不思議なことに宇多丸さんの声が聞き慣れているせいか、いざ話をし始めると驚くほどスムーズに話すことができ、宇多丸さんのパワーで番組の出演を楽しませてもらえたという感じです。安彦さんもお話がしやすかったようで、宇多丸さんの話を引き出すパワーはやっぱり凄いなと思いました。

あの分厚い本を宇多丸さんはしっかりと読まれて、内容についても何度も絶賛のお言葉をかけていただけて、「ああ、この本を作って良かった」と改めて感じることができるほど、本当に嬉しいひと時でした。

 

そんな感じで、アトロクの出演効果は満点で、『安彦良和 マイ・バック・ページズ』は、大手通販書店サイトのamazonさんや楽天ブックスさんでは放送のちょっと後には在庫が無くなってしまいました。どうやら、かなり売れているようです。
これも本当にありがたいことです。
今後も在庫補充はされる予定ですし、書店などで注文いただければまだ手に入れることができますし、丸善ジュンク堂文教堂さんのネット販売書店「honto」ではまだ入手可能ですので、お急ぎの方はそちらをチェックしてみてください。

honto.jp

 

『安彦良和 マイ・バック・ページズ』発売!

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 前回の更新からまたまた半年ほど時間が空いて、気が付けば11月も後半となってしまいました。コロナ禍の中ですが、こちらのブログでもお伝えしてきた、ひとつの目的がようやく達成できたので、改めてご報告したいと思います。

 

 太田出版の雑誌『CONTINUE』にて2018年7月から2019年11月までの約1年半、9回にわたって、アニメ監督であり漫画家である安彦良和さんのこれまでの仕事を語ってもらう形で進めてきたインタビュー連載『安彦良和 マイ・バック・ページズ』が、連載終了から1年を経て、ようやく単行本化されました。

 

 当初は連載終了後から時間を空けずに単行本化を行う予定でしたが、思いの他時間がかかってしまいました。連載時は、取り上げる作品に関してはあらすじなど一切載せず、一問一答という形で進めていたため、悪い言い方をすると「とても不親切かつ乱暴」な構成となっていました。

 一応、最低限理解できるレベルでまとめてはいたのですが、それをそのまま単行本化するのは、さすがに不親切すぎるし、筆者の質問の意図なども伝わり難いだろうということで、インタビューのバックグラウンドとして知っておいて欲しい、作品のあらすじ、時代背景、そして作品成立に対して語ってもらうための質問の意図などを前面的に書き加えることにしました。

 また、連載時には掲載しきれずにこぼれてしまった話、かつて筆者が別のインタビューで安彦さんから聞いた話、そして連載1回分と同じくらいの時間を割いた追加取材などの要素を加えることで、テキスト量は連載時の倍程度に膨れあがってしまいました。連載時も一応は時系列で話を聞いていたのですが、それでも入れ替わったり、まとめていたりした流れも入れ替え、読み手が理解しやすい時系列に整理。その作業量は当然ながらとてつもなく膨大に膨れ上がりました。

 コロナ禍で仕事が減っていたといたのですが、そうした時間を執筆に充てながらも、年始頃にスタートした執筆の第1稿が終わったのは、9月前半。ページ数は500ページを越えることに。

 やや荒い状態の第1稿を安彦さんに送ってチェックしてもらい、その戻りをもとに修正を加えた第2稿を作成。そこからさらに精度を高めるべく2回の校正を経ているので、執筆を加えると5回自分の原稿を読み返してたことなる……と、単行本化の作業はこれくらい手のかかるものです。

 それと並行する形で、安彦さんには夏頃に行った追加取材の際に、表紙の描き下ろしをお願いしました。安彦さんの作業量が増えてしまうことを考慮しながら、「安彦さんの作品を代表する、マンガやアニメのキャラクターが5〜6人集合したようなイメージのイラストを描いて欲しい」と依頼。

 下描きの完成を待つことひと月半くらい経つた頃、編集部にイラストの下描きがFAXにて届きました。そこには、30人を越えるキャラクターたちの姿……。さすがに驚きつつ、こちらの書いた原稿を読んだ安彦さんが、内容に見合う形で投げ返してくれた答えがイラストになったのだろうと思いました。その後、描き忘れていたキャラなどが追加され、合計40人以上が描かれた、まさに安彦さんの全作品を振り返るに相応しいイラストとして完成しました。

 キャラクターが集合しながらも、地に塗られた暖かみのあるオレンジの背景色と相まって、温もりを感じるようなイラストになっていて、書籍の顔としてはこちらが臨んだものの300%増しくらいのものとなっていました。

 完成したばかりの原画を間近で見せていただいたんですが、その美しさと暖かな感じには本当に感動しました。下の写真は、僕が原画を撮影したものです。印刷された表紙もかなり綺麗ですが、やはり原画には凄いパワーを感じます。

いつか、何かの機会では原画を展示し、みなさんにも直接見てもらえればと思っています。

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 ちなみに、人数が多くなったことに対して安彦さんに尋ねたところ「“誰を残して、誰を削るか?”と優先順位を付けると考えるのが大変だったから、開き直って全員描いた」とのこと。そのパワーには恐れ入りました(笑)。

 そんな苦労をして出来上がった本なので、本当であれば安彦さんのサイン会なども開きたいところでしたが、これもコロナ禍ということで実現が難しい……。ということで、全国の丸善ジュンク堂で、先着順でサイン本が購入できるという形をとりました。その数はなんと約1000冊! 

 刷り上がったばかりの本を積み上げ、丸一日をかけてサインをしていただきました。ちなみに、自分が関わった本がこれだけ積み上げられる状況を見ることもないので、なかなかに壮観でした。

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 石井は安彦さんがサインをしやすいように本を並べ、移動するという作業でサポートしながら、サイン中の話し相手を務めました(つまりは、ただのお手伝いですw)。ちなみに、これだけの数のサインをこなしながら、ミスをしたのはわずか1冊のみ。どうしてもリカバーできなかった本に何やら描き込んでいた安彦さんは「これは、石井さんが貰って」と手渡してくれました。それがこちら。

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 失敗して照れた自画像が描かれた、失敗をリカバーしたサイン本もいい思い出です。

 というわけで、企画を開始から約3年半をかけて、これまで手掛けた本の中でも、最も全身全霊を込めた本ができあがりました。

 安彦さんと表紙に名前が並ぶというのは、本当に誇れることであり、一方で凄い重みも感じています。ぜひ手に取っていただき、感想などを聞かせてもらえると嬉しいです。

 そして、すでに手に取っていただいたみなさん、ありがとうございます! 今後もプロモーションという形で、もうちょっと何かお届けできればと思っておりますので、続報などをお待ちいただければと。

 それでは、引き続きよろしくお願いいたします。

お仕事備忘録:2020.04

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前回は3月上旬にアップしたので、今回はわりと時間を空けずのブログアップですが、自粛期間中、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか?

 

僕のようなライターは、インタビューやイベント取材がメインなのですが、いろんな「来たかもしれない」案件が無くなり、なかなか厳しい状況を迎えております。

一部、取材などをしなくてもいいコラムやレビュー的なお仕事や編集的なお仕事もいただいておりますが、平常時にくらべるとやはり案件数自体が減っておりますので、これから先はかなり不安な状況が続きそうです。

 

そんな中ですが、個人的にはかなり大きい案件に関わったので、備忘録として書いておこうかと思います。

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 豪華設定資料集

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オフィシャルサイト、劇場版パンフ、Blu-rayのブックレット&特典をはじめ、6年間にわたってお付き合いしてきたOVA機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のお仕事の集大成となる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 豪華設定資料集』が3月に発売されました。

 

一般書店には出回らない本で、2分冊の合計500ページ以上にわたって『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の資料を余すことなく掲載した1冊となっております。

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石井はカラー関係の資料集となる「Ⅰ」の資料整理、構成、新規分の原稿、特別対談の取材&執筆を担当しました。

膨大な量の資料を見やすい&理解しやすいように分類し、どのように配置すべきかという整理と誌面構成などは、かかりきりではないですが数ヶ月を要しています。

また、劇場用パンフレットに掲載した作品解説を全面的に改稿し、安彦良和総監督と西村博之総作画監督の対談を新規におこない、大ボリュームにて掲載しております。

個人的にはOVAに関わる安彦さんのイラスト集としての部分も意図して構成もしてありますし、通常では出回らない版権絵なども掲載されているという点ではかなり貴重な資料本になったのではないかと思います。

作品としては関わりが深く、思い入れも詰まっているので、最後のひと段落としてこの本に関わることができたのは本当に嬉しいですね。

現在は入手困難ですが、ファンの方ならぜひ手に入れて損のない1冊になったと思っております。

 

AKIRA 4Kリマスターセット

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劇場公開30周年を記念して、4Kリマスター化され、4月24日に発売となった『AKIRA』のパッケージ関係にも大きく関わらせていただきました。

個人的にはずーっと好きな作品であり、4Kリマスター化が発表された時点では「これは買わねば」と思っていたのですが、光栄にもお仕事のお声がけをいただけた際には本当に「小躍り」して喜んだほどです。

仕事の依頼がある前日に、たまたまNETFLIXで配信されているのを見つけて10年ぶりくらいに鑑賞し直したのを見計らったような依頼だったので「呼ばれたのかも」と思いました。

今回は、テレビ特番やウェブ記事、ブックレットに掲載するための金田役の岩田光央さん、鉄雄役の佐々木望さん、ケイ役の小山茉美さん、甲斐役の草尾毅さん、音響監督の明田川進さんの5人の座談会の進行を担当。
(特番では、進行の声が聞こえないように編集してありましたが、映像特典では一瞬だけ声が入っているらしいです)

媒体関係やブックレットに掲載する座談会の原稿の執筆しました。

AKIRA』はこれまであまりキャストにスポットが当たることが無く、メインキャストがこうして集まることも無かったということで、座談会は大いに盛り上がりました。

こうした機会に関わることも今後は無いだろうということで、職権乱用でその場でみなさんに当時の劇場パンフレットにサインをお願いしました。

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もうこのパンフレットは家宝として大事に取っておきます。

その他、パッケージ用ブックレットの編集&構成、巻末年表作成なども担当しました。

今回の仕事にあたっては、実は30年前に購入していたある本が密かに役立ったので載せておきます。

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HOT-DOG PRESS増刊(1988年7月24日号)「AKIRA ワールド」です。

なぜか当時ちゃんとしたアニメムック本は発売されておらず、これが唯一のムック本だったようです。
中綴じ雑誌の体裁のため、かなりボロボロですがこれも持っていて良かったです。

座談会の際にも参加したみなさんに見てもらって、場の和ませに役立ちました。

 

というわけで、個人的にはとても印象に残る2つの仕事が成果となった春なのですが、こんな状況になってしまっているのはとても残念です。

早くみんなが気軽に出かけられるような状況になることを祈っております。
またコロナに罹患されてしまった方にお見舞いを申しあげると共に、元気に復帰できるよう祈念しております。

 

 

 

 

配信番組に出ちゃったりした話

 せめて年明けとか、年末とかにはブログの1本も書こう……みたいな気持ちをずっと持っていながらも、気が付けばそんなこともしないうちに2020年も3月に突入しちゃいました! 全然更新しないのに、たまに見に来てくれる方がいるようで申し訳ありません……。久々の更新です。

 

 2020年3月3日現在、新型コロナウイルス感染問題で、いろんなイベントが中止になるなど影響が出ていますが、我々の仕事もちょっとしたことからそこに巻き込まれております。

 

shinsakura-stage.com

こちらの『新サクラ大戦 the Stage』の会場販売用のパンフレットにて、スタッフ&キャストのインタビューを中心にテキスト全般を担当させていただき、個人的にも公演を楽しみにしていたのですが、政府からの自粛要請に応える形で公演は自粛となってしまいました。

入稿も終わり、パンフレットも刷り上がりを待つような状態だったのですが、公演が自粛となってしまいましたので発売もされません。関わった身としてはとても残念ですが、それ以上に公演に向けて稽古に励んできたキャストやスタッフの皆さんの悔しさを思うと切ないです。

キャスト&スタッフの皆さんの努力が報われる公演の機会がいつかくると思うので、その時には一緒に自分の関わったパンフレットも日の目を見てくれるといいなと思ったおります。

 

というわけで、表題のお話です。

自分の主な業務は編集・ライター業なのですが、関わったお仕事の延長として、たまにステージイベントやオーディオコメンタリーの司会をやったりすることがあります。さらにそこから派生するかのように、動画出演みたいなお仕事もごくまれにあったりもします。古くはテレビ東京さんの情報番組に出演したり、『重神機パンドーラ』のニコ生特番に作品解説役として出演したこともありました。

そして、今回もちょっとした動画に出演したので、個人的な記録として残すべくブログに書いてみた次第です。

ちなみに出演したのは、BANDAI SPIRITS ホビー事業部さんが主催したバーチャルイベント『TAMASHII Cyber Fes 2020』(2020/2/21〜2/23開催)の中の特別番組です。

cyberfes.net

すでにイベントは終了していますが、もともとはこちらのイベント内で紹介されるコンテンツのテキストを担当する形でお仕事の依頼を受けていました。

そして、そこから派生する形で、「マニア VS BANDAI SPIRITS社員! 魂のフィギュア愛対決」というクイズ番組に出演の依頼をいただきました。内容は、タイトル通りFiギュアマニアとBANDAI SPIRITS社員が、クイズ対決するというもの。
司会は土田晃之さんと笹木香利さんが担当し、僕はよゐこ有野晋哉さん率いるマニアチームの一員として、ホビーライターの静メカさんと共に参加。バッファロー吾郎の竹若さんが率いるBANDAI SPIRITS社員チームと対決させていただきました。

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先にも書いたように、出演した動画内で作品に関することを解説する……というようなお仕事は、これまでもいくつかこなしてきましたが、さすがにクイズ番組の出演は初です(笑)。最初こそ「どうしたらいいのかな〜」と一瞬考えましたが、バラエティー番組慣れしている土田さんや有野さん、竹若さんがいらっしゃるということで、基本的な部分はお任せしつつ、思うがままに雰囲気を楽しませてもらうことにしました。

なんたって素人ですから、いきなり上手くやれるわけがないんです。出演のお誘いをしてくれたBANDAI SPIRITSの魂フィさんも、クイズで四苦八苦してくれることに期待して声をかけてくれたに違いないと思うので、あえて無理しなくてもいいのかなと。

そういう意味では、テレビのクイズ番組で、時間制限などがある状況で出演者の方が焦っている気持ちをバッチリと体感させてもらえて、なかなか貴重な体験をさせてもらえたなと思いました。

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さらに、イベントを締めくくる「TAMASHII Cyber Fes 2020総集編 グランドフィナーレ」にも出演させていただきました。こちらは、TAMASHII Cyber Fes 2020のイベント内で展示されていたフィギュアを一堂に集めて、それを紹介するというもの。僕も普段BANDAI SPIRITSさんから依頼を受けて解説原稿を書くことが多い、S.H.Figuartsの映画系フィギュアを中心に、商品解説をさせていただきました。

ここでは、Youtubeにて玩具レビュー動画を配信するヲタファさんと共演することができました。配信番組内ではほとんど絡んでいませんが、ヲタファさんとは楽屋にてゆっくりと話をする時間が持てたのが良かったです。近いようで遠い、普段なかなかお話することができない、トップYoutuberの方とのお話はなかなか興味深かったです。

勝手なイメージの話ですが、我々出版系の人間はYoutuberという職業全体を、偏った情報をもとに若干偏見の目で見ているところがあったと思います(ちなみにヲタファさん個人に対しては、事前に動画を確認させていただき、むしろ尊敬さえしていました)。

でも、実際に業界のトップで活躍している方と話をしていると、高いプロ意識を持っていらっしゃるし、いい加減に仕事をしているフリーライターなんかよりもきちんとされている。何よりも、ちゃんと多くの方に支持されて、名前という面で言えば自分なんかよりも全然世の中に知られているわけです。

彼らを見習って、もっとインターネットというメディアを駆使していろいろとやっていかなくちゃいけないんじゃないかな〜と、本気で考えるようになりました。

そういう意味では、今回の動画出演というのは自分の経験値がいろんな意味でプラスされるきっかけになり、お誘いいただいて本当に良かったなと思いましたね。

 

というわけで、今回の出演をきっかけに動画的な何かを自分でもやってみようかなと思いつつ、動画的なお仕事の出演などもどんどんお引き受けさせていただきますので、何かあればお気軽にお声がけいただければなと思っております。

 

 

 

ついでに、最近のお仕事の告知です。

 

「月刊戦車道別冊 第41回 冬季無限軌道杯 大特集号」(発売元:バンダイナムコアーツ)では、主に編集・構成(一部執筆)として参加しております。

こちらは、3月15日に開催予定だった「大洗海楽フェスタ」に併設される「ミニミニホビーショー」にて先行発売される予定でしたが、開催自粛となってしまったため、改めてバンダイナムコアーツのオフィシャルストア「A-on Store」にて受注販売&大洗の店舗にて販売されると思いますので、チェックしていただければと。

A-on STORE

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構成と執筆を担当した「『機動戦士ガンダム』の演説に学ぶ人心掌握術」(集英社)が1月下旬に発売されました。

ガンダムの劇中に登場する「演説」を、演説に関する書籍を多数出版している川上徹也さんに解説してもらうという1冊です。
実在する人物の演説をベースに、ガンダムに登場する演説のポイントを紹介しており、「演説」をより深く楽しむことができる構成になっています。

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ガンダム VS ザク大解剖」(三栄書房)では、『ガンダムTHE ORIGIN』のページとガンプラのページを担当しました。

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30年ぶりに封印を解かれた『ヴイナス戦記』ブルーレイ発売!

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年頭にブログを更新して以来、気が付けば夏になっていました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

機動戦士ガンダム THE ORIGIN』、『クラッシャージョウ』に続いて、30年にわたる封印が解除された『ヴイナス戦記』のHDリマスター版ブルーレイのブックレットに関わらせていただき、ついに7月26日の発売日を迎えることになったのでブログにてお知らせさせていただきます。

ヴイナス戦記』が劇場公開された当時、僕は高校を卒業したての18歳の学生でした。ライダースのジャケットを着て、ホンダのスパーダという赤いバイクに乗り、世の中に対して斜に構えて学生生活を送っている最中に、この作品と出会ったわけです。
主人公のヒロも18歳で、世の中に対する不満を抱えたキャラクターであったため、作品を観て気持ち的にヒロに感情移入しまくりました。「安彦さんはスゲー、何で俺たちの気持ちが判るんだろう」って本気で思ったんですよね。

そういう意味では、自分の中において『ヴイナス戦記』は凄く特別な作品でもありました。

そして、運良く『ヴイナス戦記』でも特典用ブックレットの構成と執筆を担当させていただくことになり、軽く要望を出させていただきました。それが、劇場公開当時に発売されたムック本「別冊アニメディア ヴイナス戦記」に掲載されていた、安彦さん自身が制作現場の様子を描いた「安彦良和の特別内情暴露戦場日誌」の再掲載です。

ファンならば安彦さんがエッセイコミックとして描かれた現場の様子を読みたいだろうと思ったし、そこにはインタビューなどで過去を振り返ってもらってもすくい取りきれない当時に描かれたからこそ伝わる雰囲気がある。そこで、取材時にお願いしたところ、快く再掲載の許可がいただけ、無事みなさんのもとに届けることができました。

インタビュー関連も充実した内容になっております。安彦さんにはちょっとディープに作品のことを語っていただきつつ、作画監督神村幸子さんと作画監督補の川元利浩さんと安彦さんの鼎談も取材させていただきました。一緒に仕事をした神村さんと川元さんが加わることで、単独インタビューでは出せない当時を思い出す空気感が生まれ、作品をより楽しむことができる内容になったのではと思います。

その他、美術監督の大御所である小林七郎さん、メカデザインを担当した横山宏さん、演出の千明孝一さん、脚本の笹本祐一さんの4人にも単独インタビューを行い、それぞれの作品に対する思いを語ってもらいました。

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中でも、横山宏さんからはラフデザインスケッチと作画参考用のモノバイのモデルの写真を提供していただき、当時のムックなどにも掲載されなかった蔵出し的な内容になっています。また、ジブリ作品や出崎統作品の美術を多数手掛け、多くの美術監督を世に送り出した小林七郎さんのご自宅でお話を伺い、アトリエでは『ヴイナス戦記』のものではなかったのですが、実物の背景画を間近で見させていただけるという機会にも恵まれ、個人的にも貴重な体験も含めてすごく楽しいお仕事をさせていただいたなと思っております。

30年間国内でのソフトは未発売だったので、気になっても観ることがなかなか無かった作品だと思うので、気になったぜひこの機会に手に取ってもらい、そのクオリティの高さに触れてもらえればと思います。

 

 

 

 

 

2019年 あけましておめでとうございます!

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あけましておめでとうございます!

昨年5月に記事をアップして以来、半年以上ぶりの更新となってしまいました。情報発信に関しては、すっかりSNSが中心になってしまって、ブログでさえも最近は身近の方の更新頻度も減り、自分も夏以降は仕事が立て続けに詰まっていたということもあって、手付かずになってしまっていましたが、気を取り直して軽く昨年の振り返りとか、初心表明なんかをできればと思っております。

 

2018年後半の仕事を振り返る

昨年のブログ更新以降で仕事的に大きかったのは、復刊した雑誌『CONTINUE』(太田出版)への関わりです。

編集長の林 和弘さんとは、僕の著書である『マスターグレード ガンプラのイズム』で編集を担当していただいていたのをはじめ、以前からお仕事をさせていただいていたのですが、林さんが立ち上げた『CONTINUE』の方には残念ながら絡むことがなく休刊してしまいました。林さんには、お会いするたびに「『CONTINUE』で原稿を書きたかった」的な話をしていたこともあって、8年ぶりに復刊するにあたってお声をかけていたきました。

Vol.53では、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の第6章公開に合わせての特集では、初めて自分がどのように『THE ORIGIN』という作品を観ていたのかということに対して、総論的な長めの原稿を書かせていただきました。

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そんな縁もあったので、自分的にはここ数年温めていた企画を連載できないかと持ちかけました。それは、アニメーター、アニメ監督、漫画家、イラストレーターとして活躍し続けてきた安彦良和さんの全仕事をインタビューで振り返ってもらうというものでした。

アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のオフィシャルホームページや映像ソフト関連の仕事を通して、安彦さんとは構えずにお話ができる程度には距離が縮まったということもあり、安彦さんから企画に関して快諾いただき、Vol.54から『安彦良和 マイ・バック・ページズ』というタイトルでインタビュー連載をスタートすることができました。

現在、Vol.56に第3回まで掲載されており、1月20日前後に発売されるVol.57には第4回が掲載されます。

もちろん、この連載は単行本化を見据えたものとなっており、2019年はその出版に繋げられたらというのが最大の目標ということになります。

 

2018年後半の主なお仕事

重神機パンドーラ Blu-ray BOX(バンダイナムコアーツ)

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河森正治さんの最新作である『重神機パンドーラ』のBlu-Reyパッケージにてブックレットを担当させていただきました。

この作品は、ブックレットの構成と執筆がメインだったのですが、ちょっと難しくかつ込み入ったSF設定が織り込まれた作品の解説が不可欠でした。その解説がスタッフから好評であったとのことで、放送が後半に入るにあたってのプロモーションの一環としてニコニコ動画にて配信された生番組に出演させていただきました。

あまり顔出しの仕事をしたことが無かったので、かなり緊張しましたが、いい経験を出来たなと思っております。

 

ちなみに、パッケージ最終巻となる第3巻は1月29日に発売となります。総監督の河森正治さん、ダグ役の津田健次郎さんのインタビューも収録されておりますのでぜひチェックしていただければと思います。

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機動戦士ガンダムF91 4KリマスターBOX

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アニメ評論家の藤津亮太さんと一緒に作業をさせていただきました。藤津さんがページの構成と富野由悠季監督、撮影の奥井敦さんのインタビュー、絵コンテの解説を、僕がそれ以外のテキストを担当しています。

安彦さんや大河原さん、美術監督池田繁美さん、作画監督の村瀬さん、主題歌の森口博子さんのインタビュー の他、シーブック役の辻谷耕史さんとセシリー役の冬馬由美さん、音響監督の藤野貞義さんの鼎談を担当したわけですが、このインタビューから数ヶ月後に、まさか辻谷さんが亡くなってしまうとは思ってもいなかったので、最初で最後となってしまったのが残念でなりません。

 

『薄墨桜 GARO』劇場用パンフレット

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今年1月に公開された『牙狼〈GARO〉神ノ牙-KAMINOKIBA-』に続いて、劇場用アニメ『薄墨桜 GARO』の劇場用パンフレットの全体構成と執筆を担当させていただきました。

いろんな大作アニメの影に隠れてしまって、あまり話題にはなりませんでしたが、作品のクオリティや内容も含めて素晴らしい仕上がりとなっている良作だと個人的には思っております。

 

アメコミ映画完全ガイド2018

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毎年恒例となっている、別冊映画秘宝『アメコミ映画完全ガイド2018』にも参加させていただいております。
マーベル・シネマティックユニバース(MCU)関連だと、キャプテン・アメリカや劇中に登場するテクノロジーの変遷といったコラム、NETFLIXで配信されたマーベル・ドラマシリーズの解説、『ニンジャバットマン』のスタッフインタビューなど、結構な分量で参加させていただきました。

 

という感じで、2018年も印象深い仕事を多数やらせていただきました。

今年は何と言っても『機動戦士ガンダム 放送開始40周年』というアニバーサリーイヤーであり、4月にはMCUの集大成とも言える『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開、6月には『ガールズ&パンツァー 最終章』第2話の公開と、自分に関係の深い作品が大きく動く年となっているので、気を抜かず頑張っていければと思っております。

 

それでは、今年もよろしくお願いいたします!