機奇械怪@BLOG

フリーライター・石井誠のブログです

1/35 M4A3E8 シャーマン”イージーエイト” 製作記

どうも、今回は珍しく趣味だけの日記です。

 

趣味的に参加している模型サークル「上井草模型倶楽部」の春の展示会が4月19日に開催されました。

この展示会は、上井草にある某アニメ制作会社の方が発起人となって、2010年の春からスタート。春と秋の年に2回展示会を行っているんですが、気がつけば今回が11回目となりました。

自分はというと、「こんなサークルやりたいんですけど、どう思います?」という軽い相談をされたのをきっかけに、「面白そうですね!」と第1回から参加。2011年の秋だけNYコミコンに行ったために欠席しただけなので、10回参加していることになります。

 

主旨としては、「人に見せる機会でもないと、模型なんていつまでも完成しないよね?」というもので、要は「夏休みの宿題を提出させる日を作ろう」というレベルのサークルなわけです。ジャンルを決めるわけでもなく、ただ好きな模型的なものの完成品を持ち寄って、見せ合って模型話をするというだけなんですが、それだけでも模型制作には大きなモチベーションになるんですね。

サークルとしては、これ以上ないほどユルユルなんですが、個人的にはすごく楽しくて、「この展示会でみんなに見せたい」という思いが、模型趣味の大きな原動力のひとつになっているとも言えます。

 

てなわけで、今回もばっちりと完成品を展示してきました。

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今回の作品は、タミヤのM4A3E8シャーマン”イージーエイト”です。

このアイテムは、タミヤから「ノルマンディー上陸作戦70周年」を記念して2014年6月に発売されたアイテム。とは言え、戦車本体は元タミヤの社員の方が創設した中小模型メーカーのアスカモデルから出ているものに、タミヤ製のフィギュアを付属させ、タミヤブランドとしてリリースしたもの。

元から、アメリカ主力戦車のシャーマンが好きで、第二次大戦時における最終進化形ともいえるこのE8型はわりと気に入っていたのもあって、キットは発売直後に入手してすぐに作り始めました(つまり、制作スタートは2014年6月ですねw)。

 

で、作り始めた矢先に、昨年末に公開となったブラッド・ピット主演の戦争映画『FURY』の特報予告が発表となったわけです。それも、乗り込む車両はシャーマンE8型というw なので、もちろん『FURY』の予告映像は制作において大きくモチベーションになったのですが、当然ながら手元には何の資料もなく、予告でチラ映りする姿に「おお、早く観たいな」という思いを馳せつつ、でも劇中のFURY号を作るつもりは毛頭ないまま作業を続けていた……というのが、制作までの流れです。

途中で映画の公開もあり、仕上がりに関しては大きな指針にもなりました。汚れ方とかスクリーンで実物が動いていれば、参考になる部分がいっぱいあるわけですよ。

でも、個人的にはFURY号を作ろうとは思いませんでした。車輌を特定しちゃうと、そこに縛られて自由にやれないように感じたからです。

てなわけで、あくまで「FURY風」的なニュアンスで、もしかしたら近くの戦線にいたかもしれないというイメージで作っていますので、そうした目で見てもらえるといいかと。

 

模型に関しては、いつもは完成した写真だけを載せることが多いのですが、今回はTwitter用に制作しながら多数の写真を撮っていたので、それをもとに簡単に制作の手順を紹介しようかと思います。

そして、あくまで手順であるので、作り方であったり、具体的な色などに関しては表記していませんので、ご了承ください。

一応、模型素人の方も読むかもしれないので、可能な限り専門用語にはフォローを入れていますが、判らなかったググってくださいw

 

●基本工作

 

僕はプラモを改造し始めると完成する気がしないので、基本はほぼ無改造です。とは言え、再現されていない箇所に手を加えるなどの処理はしています。

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本体の基本工作が終わったら、成形の都合で省略されている溶接ディテール(車体の角の白い筋ですね)を伸ばしランナーを貼り付け、ヒートペンで溶接跡を加えています。

砲塔部分は鋳造なのですが、そこもディテールがちょっと緩いのでシタデル社のリキッドグリーンスタッフ(水性の溶きパテ)で鋳造表現を加えます。

砲身はパッションモデルの金属砲身、牽引ワイヤーは海外メーカーのものを使用しています。

荷物類をたくさん載せたかったので、海外メーカーのレジェンドモデルの「シャーマン荷物セット」(レジン製)とタミヤの連合軍車輌アクセサリーセットを使い、車体にフィットするように調整しながら取り付けました。固定用のベルトは釣り用の板鉛(極薄のもの)で再現しています。

車体両脇の追加装甲的に取り付ける木材は、実際の車輌を参考に針金で束ね、手芸用の糸をロープとして使ってぶら下げました。

あとはペリスコープやライトなどを事前にマスキングした程度で特に何もしていません……が、やはりこの荷物の取り付けに最も時間をとられているかもですね。

 

●塗装開始

金属パーツ、レジンパーツとプラ以外の素材をたくさん使っているので、塗料の食いつきを良くするのに下地塗装としてサフェーサーを吹いています(エッチングパーツや砲身などの金属パーツ部分のみ、メタルプライマーを先に塗っています)。

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下地処理が完了した状態。これで、塗装準備が完了です。

 

●基本塗装

今回は、米軍の制式の色であるオリーブドラブの単色迷彩なので、単調にならないように「カラーモジュレーション」塗装をすることにしました。「カラーモジュレーション」については、いろいろ細かい理屈があるんですが、説明していると長くなるので省略w

要は、光の当たる場所を極端に見せることで陰影が付いているように見える技法です。

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これがカラーモジュレーションを終えた状態。

塗り方としては、基本色よりも暗い影色を車体の影になる奥まった部分を中心に塗ります。

次に、基本色を塗っていきます。光が当たる部分を中心にやや大きめに影色を残して塗りるのがポイントです。

そして、さらに基本色よりもちょっと明るい色をさらに光のあたる部分を強調するように塗装します。

最後にハイライトとなる色を最も光の当たる部分(天面など)を中心に塗り、ボルトや突起物にもハイライト色を乗せます。この後、どんどん汚れていくので、「こんなに明るくして大丈夫?」くらいな塗りになっています(写真はそんなに明るく見えないですが、実際はかなり明るい色です)

ということで、一見1色に見えますが、実際は4色くらい重ねているということですね。ちなみに、当然ながらエアブラシを使って塗装しています。

 

 

●汚し塗装

実は、ここまでが本当に基本の基本。ここからが時間をかけるところだったりします。

 

・フィルタリング

まずはフィルタリングです。カラーモジュレーション塗装の塗面にフィルター用の塗料を塗ることで、グラデーションが落ち着きます。面によって2〜3色のフィルター塗装をすることで、色にちょっとした深みが出ます。ちなみにフィルター塗装とは、色が薄く溶いてある特殊塗料を使ってコーティングするように塗ることでその名前の通り、塗料にフィルターをかけるような効果があります。

 

・ピンウォッシュ

所謂スミ入れ塗装です。ピンポイントでウォッシュするからピンウォッシュと言うそうです。ちなみにスミ入れと言っても、ディテールに汚れが溜まってそこが黒っぽく見えているわけで、本当の黒でやったりはしません。ダークブラウンのピンウォッシュ塗料を使ってディテールを強調させます。

 

ストレーキング

ストレーキングは、雨だれなどでできた縦縞の水汚れを再現するテクニックです。戦車などのツヤがない塗面は凹凸が多いので、雨だれ跡が残りやすいんですね。雨だれは、ストレーキング用の塗料や油絵の具で実際に汚れが残りそうなところ(例えばボルトやハッチの下など)の汚れをともなって下に向かって流れることを考えて縦縞を入れて、それを溶剤でぼやかして調整します。もちろん、本物の戦車の写真なんかを参考にしつつ雨だれを再現していきます。

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上記の作業をすることで、使い古された感じが出たかと。

汚し塗装をしつつ、荷物も塗装していきます。荷物類はアクリル塗料を使って筆で塗っています。荷物類は布製だったりするので、影色を塗り、次に基本色、そしてハイライトと陰影を気にしながら鋼鉄製の本体とは素材の違いを出すようにします。

木材は濃い茶色で基本色を塗り、そこにいろんなグレーでドライブラシ塗装をしてリアル感が出るように調整しています。

 

●チッピング

チッピングとは、傷を付けることです。とは言っても、実際に傷を付けても地のグレー出てくるだけなので、傷は実際に細い筆で描き込んでいきます。傷は2段階に考えていて、浅い傷は基本塗装が白っぽく変色、深い傷は下地の鋼鉄が出てしまうという表現です。

まず、浅い傷を全体に描いていきます。もちろん、傷がつきやすいハッチの端やエッジ部分、乗員が乗り降りする際に足をかけるとか、荷物の乗せ下ろしに使うとか、そうした「使う場所」を想定して手を入れます。さらに、弾が飛んできて当たった場所とか、爆風で飛んできた石が当たったとか、そうした「不慮の傷」もランダムに着けて行きます。

こちらは、白っぽいオリーブドラブ系の色を使いました。

次に、より深い傷になったところを描いていきます。これは、浅い傷の中に濃いめの茶色で傷を描くのですが、より細かい作業になります。主に装甲の端やフックの先端など塗装もどんどんハゲていくところを中心に作業を進めます。

ちょっと細かくて大変そうですが、でも「こうして付いた傷なんだよね」という想像が楽しいです。

ちなみに、傷表現は下地の色を塗ってその上にヘアスプレーを一度塗り、さらに本体色を塗って実際に塗装を剥がす「ヘアスプレー技法」やスポンジに傷色をつけてスタンプするように傷をつける方法など、いろいろ試してみたんですが、自分で描くことが最もコントロールしやすいという結論に達しました。状況によってはヘアスプレーもスポンジも有効なので、今回もちょっと使っています。

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●土&ホコリ汚れの追加

これにて本体の塗装がだいたい終了となるので、ここに土やら埃の汚れを追加していきます。土や埃は、ピグメント(デッサンとかに使うパステルを粉にしたようなもの)と塗ると泥や埃が溜まったような仕上がりになるウェザリングカラーという塗料を使います。

ピグメントは水やアクリル塗料用の溶剤で溶いて泥上にして転輪や履帯、その周辺の本体にランダムかつ不自然にならないように塗りつけます。

また、乗員の乗り降りで靴の泥が着くところや、埃が溜まるところなどの表現にももちろんこだわります。

入り組んだところなどはウェザリングカラーを使ったり、粉状のピグメントを擦りつけて定着液を垂らして落ちないようにしたりと、これまた結構手がかかります。

 

ピグメントの色も数種類使うことで、リアリティが出てくるので個人的には欠かせないマテリアルなのですが、作業後にピグメントの粉で机が汚れたりするので注意が必要かと。

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ちなみに、履帯はキットのものが微妙に使い難かったので、トランペッターの可動履帯に変更しています。

さらに、機銃や履帯、起動輪の端っこはガンメタルでドライブラシで使われている金属感を出しています。

 

で、最後に溶いたピグメントをコシの強い筆で弾いて泥ハネを再現。

そんなこんなで完成です。

 

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ちなみに、作り始める前に本体内部にナットを固定してあるので、それを使ってベースにボルトで固定してあります。

さらに、展示会先に輸送もしなくちゃならないので、ベース自体も輸送用のケース(100円ショップのDVD保存ケース)に固定できるようにしてあります。

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本当は、フィギュアを3体載せる予定だったんですが、展示会には間に合わずw

現在はフィギュアを制作しております。

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というわけで、今回は完全に趣味寄りのブログでした。

ここまで付き合っていただけた方には、趣味的にわりとこだわって模型を作っているのが判ってもらえたかと思います。

こんなことを仕事の合間にやっていると、1体作るのに半年くらいかかってしまうわけですね。それでも、展示会があるからこそこうして完成にこぎつけることができています。

そういうわけで、春の展示会は終わったばかりですが、次回の秋の展示会に向けての戦いは始まっておりますw

次は10月予定ですので、興味がある方は展示会を見に来ていただければと思います。

詳しくは、下記のサイトでチェックしてくださいませ!

 

plamoclub.blog65.fc2.com

関西方面家族旅行

どうも、ライターの石井です。

もうブログアップが遅くなる言い訳はいいですねw

仕事とか趣味とか家族サービスを優先させると、なかなか思ったタイミングで更新できないんですよね〜。どうかそのあたりを汲んでもらえると嬉しいです(笑)。

 

というわけで、今回は旅行ネタです。

我が家では毎年、娘の春休み期間にはどこかに旅行に行くのが慣例となっておりまして。

今年は関西方面に2泊3日で旅行に行ってまいりました。

昨年くらいから娘が『ハリー・ポッター』シリーズにどハマリしておりまして、ずっと「USJに行きたいな〜」と言い続けていたんですね。個人的にも、ハリー・ポッターエリアがどのレベルになっているのか見ておきたいと思っていたので、ちょっぴり無理して出かけることにしました。

 

1日目は、午前中に新幹線で出発しても、どうしてもお昼くらいに到着になってしまうということで、大阪城に向かいました。

大阪には仕事で何度も行っているんですが、大阪城は遠くから見るだけで実際に行ったことがなかったし、大阪の象徴でもあるので娘を連れて行くことにしました。

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天守閣の絢爛さもさることながら、やはり堀を含めた城全体の規模の大きさに驚きました。さすが、天下統一を果たした人物の仕事はスケールがデカい。

そして、それらの仕事をした当時のマンパワーに思いを馳せずにはいられませんでした。

ちなみに、行ったのが3月下旬ということもあり、ちょっと桜には早かったのが残念。

この日は、夜に大阪市内をブラつきつつ、翌日に備えて早めに就寝。

 

2日目はメインイベントのユニバーサルスタジオジャパン

開場予定時刻の8時30分くらいに到着するよう出かけたのですが、行きの電車は超満員状態。現地がどうなっているのか考えるのが恐ろしい感じでした。

実際に到着してみると、案の定ちょっと早めに開場しており、パーク内はすでに人でいっぱい。とは言え、せっかく大阪まで来てアトラクションを楽しめないのは残念なので、奮発して優先的にアトラクションに乗れるエクスプレスパスを手に入れていたので、焦らずに移動。

お目当てのハリー・ポッターエリアへの入場は、10時30分を予定していたのでパーク内を散策。ニューヨークエリアのスパイダーマンのフォトスポットで記念撮影をしたり、『JAWS』のアトラクションに乗ったりして時間を潰して、いよいよハリー・ポッターエリアへ。

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いや〜、スゲー人でした。映画のホグズミード村の雰囲気をバッチリ出しているんですが、人が多くてまるで年末のアメ横かと思うほど。とは言え、再現度は素晴らしいです。

で、とりあえずエリアの奥へ進むと……。

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ホグワーツ城が見えて来た!

実際よりも小さく造形されているんだけど、遠近方を利用した作りで一見すると巨大な城があるように見えます。ホグワーツ魔法学校のローブを着てコスプレすることで、この世界の住人気分の娘はテンションが上がりまくり!

パーク内では、フライト・オブ・ヒッポグリフ(コースター型のアトラクション)に乗り、グッズを買いまくりたい娘の希望で店舗巡り。そして、そして、メインディッシュとも言えるハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニーへ。

いや〜、このライド型アトラクションはマジで凄かったです。奥行き感のある映像といろんな角度で動くライドの演出によって、「魔法のほうきに乗って、ハリー・ポッターの世界を追体験する」的な内容を十二分に堪能させてくれました。

個人的には、『アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド』の完成度がスゲーとか思っていたんですが、完全に抜かれていました。

その後、ホグワーツ城見学ツアーやオリバンダーの店での魔法の杖選び、バタービールを飲むなど定番要素を堪能。

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天気も良くて、湖面に写る逆さホグワーツ城もバッチリ。ここだけで、3時間くらい楽しみました。

その後、ジュラシック・パーク・ザ・ライドとバックドラフト、アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライドに乗り、アトラクションを堪能しまくり。

その後、夜遅くなって少し客が減ってきた時間に、期間限定イベントの『ユニバーサルクールジャパン』のエリアに向かい、『エヴァンゲリオン ザ・リアル4D』を視聴。『進撃の巨人 ザ・リアル』の実物大巨人を眺めたりしてきました。

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という感じで、2日目は終了。

3日目は、帰りの日でもあるので、あまり無理せずにということで軽く京都観光をすることに。

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新しくなった平等院鳳凰堂と……

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外国人観光客人気No.1の伏見稲荷の2箇所を回りました。

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幻想的な千本鳥居も見てきました。

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という感じで、大阪・京都を回った家族旅行も終了。京都は少ししか見れなかったので、今度はゆっくり京都・奈良に来たいなと思っています。

 

今月のお仕事

ホビージャパン5月号(ホビージャパン):『ガンダムビルドファイターズトライ』のBlu-ray BOX発売記念のふり返り記事を担当しています。

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シネコンウォーカー4月号(EIGA WALKER):特集「映画館で極限バトルを体感せよ!」内で『ドラゴンボールZ 復活の「F]』の記事を担当しています。

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月刊ニュータイプ5月号(KADOKAWA):『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の最終回後記事として、芦野監督とクリエイティブプロデューサーの福田さんの対談記事を担当しています。

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ガンダムエース5月号(KADOKAWA):池田秀一さんのエッセイ『シャア専用雑記』を書いています。今回のテーマは「声優以外の声の仕事」について。

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Febri Vol.28(一迅社):HOBBY RECOMMENDページではハセガワの『紫電改のマキ』のプラモデルを紹介しています。

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機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 公式サイト:リレーインタビューでは、シャア・アズナブル役の池田秀一さんに話を聞いています。

www.gundam-the-origin.net

 

ヴィレッジブックス アメリカンコミックス:ヴィレッジブックスのアメリカンコミックスはこの順番で読む!

a-comics.com

 

このマンガがすごいWEB 月刊マンガガイド:『バットマン:リル・ゴッサム1』

konomanga.jp

機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ イベント上映開始!

どうも、ライターの石井です。

 

前回の更新から約10日と早い更新ですが、ダラダラしていると『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ』のイベント上映が終了してしまうので、ここはきちんとやっておきます。

ということで、前回の更新でお知らせした通り、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 』では、パッケージまわりの構成執筆を全般的に担当させていただくことになりました。

簡単に今回のお仕事に関わるきっかけについて説明します。

2004年に当時千葉県の松戸市にあったバンダイミュージアムにて、『機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録』という作品が公開された際に、そこで販売されたパンフレットの仕事と、オフィシャルホームページのお仕事に携わることになりました。

MS IGLOO』のプロデューサー兼監督は今西隆志さんで、それをきっかけに今西さんが手掛ける仕事をちょっとお手伝いするようになりました。

今西さんがプロデュースした、バンダイの1/35スケールのガンプラシリーズ『U.C.HARDGRAPH』ではオフィシャルサイトでの取材や模型制作、『機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線』ではオフィシャルサイトとDVD&BDのパッケージ。さらには、今西さんの率いるサンライズD.I.Dスタジオの紹介など、10年以上にわたっていろいろと関わって来ました。

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一方、安彦良和さんに関しても、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を連載していた月刊ガンダムエースでお仕事をしていた関係から、インタビュー仕事に始まり、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック2』『〜公式ガイドブック3』の構成執筆などで、お仕事としてわりと濃いめに関わっていました。

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というわけで、奇しくも今回の映像化された『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の総監督と監督の両方と長期にわたって関わっていたのでした。そういう意味では、最初から縁があった作品だったと言えます。

そして、今回のお仕事もサンライズの運営するオフィシャルサイトでのスタッフインタビューのお仕事を皮切りに、パッケージまわりでガッツリと関わることになったというわけです。

一応、今回『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ』では、どのようなお仕事をしたかを紹介させてもらえればと思います。

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2月28日のイベント上映初日から、劇場では『Blu-ray Special edition』が発売されています。こちらは、安彦先生描き下ろしのLDサイズの化粧箱に、Blu-rayディスクに加えて付属特典が3つ封入されています。

 

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まず基本となるのが、Blu-rayの毎回特典となるブックレット。
オーソドックスな構成になっていますが、巻末には安彦先生のあとがきインタビューとコミックスのカバーでお馴染みだった描き下ろしのコメントイラストが掲載されています。こちらは、全ページの構成と執筆を担当しています。

 

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こちらは、Special editionだけでなく、Blu-rayの初回限定版にも付属するコミックドラフトガイド。安彦さんが『THE ORIGIN』連載時に描いたネームとそれに準じた劇中画面を並べて紹介した、名シーン解説本的な内容になっています。安彦さんのまるで下書きのような貴重なネームの一部を見ることができます。すべてのページの構成と執筆を担当しました。

 

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そして、Special editionにのみ付属する絵コンテブック。こちらは、安彦さんが描いた画コンテに加え、雑誌などではまだ紹介されていない線画設定を掲載しています。こちらの設定ページの構成と執筆を担当しました。

 

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さらに、付属のテキスト周りだけでなく、なんとBlu-rayの収録内容にまでちょっぴり関わっています。

製品版のディスクには、音声特典としてキャストとスタッフによるオーディオコメンタリーが収録されています。

そして、恐れ多くも、このオーディオコメンタリーの進行役を石井が担当しています。

基本的に僕は文字書くのが仕事であり、喋るのはあまり得意ではないのですが、人生初となる音声収録の進行役をやって欲しいという依頼をいただきましたので、僭越ながらやらせていただきました。

キャストコメンタリーに関しては、出演された池田秀一さん、田中真弓さん、潘めぐみさんには、以前取材などでお会いしているということもあり、距離感を含めて安心してやらせていただいたのですが、もちろん初仕事ということもあってすごく緊張しました。

そんな進行をフォローしてくださったのが、潘めぐみさん。つたない進行に対して素晴らしい気遣いをしてもらえたので、なんとか大役を務めることができました。

 

スタッフコメンタリーに関しても、安彦さん、谷口プロデューサー、総作画監督の西村さんには既に面識があり、メカ作画監督の鈴木さんも収録前に取材という形で話をしていたので、こちらもある意味安心して挑んでいたのですが、緊張感は取れず……。こちらでは、安彦さんがたくさん話していただけたので、助かりました。

ということで、素人なので喋りはかなりつたない感じがあると思いますが、ご容赦いただければと思います。

 

そして、『THE ORIGIN』仕事はこれだけでは終わりません。

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劇場で販売されるパンフレットでも執筆を担当しております。こちらでは、田中真弓さん、潘めぐみさん、総作画監督の西村さん、メカ作画監督の鈴木さんの4人のインタビューに加え、安彦さんのガンダム仕事に関する歴史を紹介するパートを担当しています。

 

さらにさらに、現在発売中の『ガンダムエース4月号』では、巻頭の特集を締めくくる池田秀一さん、田中真弓さん、潘めぐみさんの3人の鼎談も担当。

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そんな感じで、秋の終わりから1月いっぱいくらいまで、かなりの割合で『THE ORIGIN』という作品に関わらせていただきました。

そんな感じで、より深く作品を楽しむサブテキストとして、自分の仕事が役に立ってもらえればと思っております。

 

●今月のお仕事

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マイナビ『SDF-1マクロス艦 徹底解剖』

大型ペーパークラフト付きのマクロス解説本をお手伝いしました。艦載機でるVF-1とデストロイドシリーズを紹介しております。

 

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○英和出版『エース イン ザ ガンダム U.C.0079-0096 宇宙世紀のエースと専用機の系譜

宇宙世紀のパイロットと専用機という切り口で書いたムック本に企画から関わらせてもらいました。アニメ本編はもちろん、MSVやゲームに登場するパイロットが紹介されているのもポイントです。

一年戦争をはじめ、わりと多めのボリュームで原稿を書いています。

 

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○EIGA WALKER『シアターカルチャーマガジン T. No.28』

劇場版『ドラゴンボールZ 復活のF』の主題歌を担当しているももいろクローバーZのインタビューを担当しています。

 

○『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』オフィシャルサイト

今月はメカデザイナー明貴美加さんのインタビューを担当しています。


SPECIAL|機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

 

 

 

 

 

 

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ』公開目前!

どうも、ライターの石井です。

新年初のブログが2月も中旬になろうかという時期でいいのかと思いますが、年末年始から1月中にかけては、あるお仕事で忙しかったんです。

その仕事というのが、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ』関係のお仕事です。
諸々の詳細に関しては2月28日の公開あたりにブログをアップします。

 

で、現状発表している仕事内容に関して、一番大きいのはこちら

 

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機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ  Blu-ray Collecters BOX(初回限定版)』
2月28日の劇場公開に合わせて、劇場にて数量限定で販売される特別版にガッツリと関わらせてもらっています。

このアイテムは劇場に行けない方でもこちらで予約購入できますので、そちらに申し込んでいただければと思います。


機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1 青い瞳のキャスバル | BANDAI VISUAL CLUB

 

合わせて、劇場で売られるパンフにも関わっていたりするのですが、それに関してもまた次回更新の際ということでw

ということで、ガンダム仕事をやってきて良かったなという、ライター冥利に尽きる、光栄なお仕事となっております。

 

次回は裏話も少ししますので、今回は告知メインで失礼!

 

今月のお仕事

ガンダムエース3月号(角川書店):池田秀一さんの対談式コラム『シャア専用雑記』では、池田さんが協力した日本酒について話を伺っています。

 

●Febri Vol.27(一迅社):レギュラーのホビーレコメンドでは、バンダイホビー事業部のPGユニコーンガンダムについて言及しています。

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オトナアニメ Vol.37(洋泉社):艦船特集の中で『蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ』のキャラ紹介と劇場版レビュー、そして青島文化教材社を取材した「アオシマ直撃! 『アルペジオ』と『艦これ』で艦船プラモに熱視線!!」を担当しています。
アオシマさんの取材は、模型文化ライター的な視点で艦船模型の現状についてディープに話を聞いているのでぜひ!

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●S.H.Figuarts ハーレー・クィン紹介記事(バンダイ 魂ウェブ):バンダイコレクターズ事業部がリリースする、DCコミックスバットマン』の女性ヴィランのフィギュアを彼女の魅力と合わせて紹介しています。


世界が注目する“悪の華” S.H.Figuarts ハーレークィン(INJUSTICE Ver.) | 魂ウェブ

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN オフィシャルサイト:今回は、個人的にも仲良くさせていただいている山根公利さんのインタビューを掲載しています。


SPECIAL|機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

 

●ビレッジブックス アメリカンコミックス:アメコミレビューは下記の3冊のレビューを書きました。

・驚異の螺子頭と興味深き物事の数々

・あなたはどれを読む? シビル・ウォー クロスオーバーシリーズ

・シージ


villagebooks AMERICAN COMICS

2014年を振り返る

 どうも、ついに年の瀬です。

いつもならば、月の頭にブログアップが定番な感じでしたが、年末ということもあるので、昨年同様に軽く1年を振り返ってみようかと。

 

昨年の新規開拓を継続することができて、今年も忙しい1年だったことは喜ばしいと思っています。

 

仕事的なトピックスは、基本的にブログで紹介してきた感じなんですが、改めて振り返って見ようかと。

 

まず、1月には長年「いつかまとめられれば」と思っていた、『機動戦士ガンダム第08MS小隊』のムック本『機動戦士ガンダム第08MS小隊 オフィシャルアーカイブ』(一迅社)を発売することができました。詳しくは2014年2月のブログを読んでもらえればと思いますが、かつて交流があった故飯田馬之介監督からお預かりしていたものを形にするのは、個人的な命題でもあったのでそれが果たせたことは素直に嬉しかったですね。

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3月には自分の出身地である茨城県水戸市の隣にある大洗町を舞台にしたアニメ『ガールズ&パンツァー』を題材にした新書『ガルパンの秘密 〜美少女戦車アニメのファンはなぜ大洗に集うのか?〜』(廣済堂出版)を共著にて出させてもらいました。

ガルパン』は、水戸出身としては何か作品を盛り立てる役に立てないかと思っていた作品だったので、アニメ関係者、現地で作品を盛り立てた方などに話を聞いて、文章にまとめることができたことは感慨深かったです。

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また、一方で今年はアメコミ映画が多く公開されたおかげで、それに関連するお仕事をすることができたので、こちらの充実度も高かったです。

映画秘宝別冊『アメコミ映画完全ガイド スーパーヴィラン編』への参加に加え、ユリイカの『マーベル映画特集』で原稿を書かせてもらうなど、新しいフィールドで仕事できたことは、自分のキャリアとして嬉しい部分でした。

 

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 2014年の後半からは、ある仕事に大きく比重がかかっておりまして、年明けもある意味全力投球する案件となっております。このあたりは、また追々ブログにて紹介して行ければと思います。

 

●今年の数字

 

仕事が充実すると比例して目減りする趣味的な数字(笑)ですが、一応振り返りということで。

 

・ジョギング:今年は、なんと昨年と同じく41回走り、その走破距離は367.1km。5年ほど前の人間ドックでの診断結果にショックを受け、健康維持のために走っているわけですが、今年も週イチ目標はクリアでした。とは言え、昨年よりも少なくなっていなかったので、とりあえず満足しております。

 

・映画:劇場32本、DVD&BDソフト21本=合計51本。う〜ん、やっぱりここが減ってますね〜。試写に行く回数が多かったので、劇場での本数はまあまあですが、家では仕事用の旧作見直し&仕事用のアニメ消化などが影響して、この数字です。

映画に関しては、順位を付けたくないので気に入った4本を挙げるなら『FURY』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『キャプテン・アメリカ:ウインターソルジャー』、『LEGO MOVIE』ですね。

 

・書籍:14冊。こちらも少ない! 月に1冊ちょっとというのは、どうかな〜(笑)。そんな中で、個人的には切通理作さんの『本多猪四郎 無冠の巨匠』が強烈に印象に残ってます。

 

というわけで、いろいろ欲張りですが、来年も仕事も趣味もいろいろと充実してやっていければと思っています。

 

お仕事でお世話になった関係者のみなさん、そしてつまらない仕事報告ブログを訪れてくださったみなさん、ありがとうございました。

一緒にお仕事できなかったみなさん、来年は気軽に声をかけてください!

なにか新しくて面白いことをやりましょう!

 

それでは、来年も引き続きよろしくお願いいたします。

 

みなさんにとって2015年が幸せな年であることを祈ってます。

 

よいお年を!

 

 

●今月のお仕事

 

・電撃データコレクション『機動戦士ガンダムUC』(メディアワークス

物語前半に登場する機体を中心に担当しています。

 

 

・『Febri Vol.26』(一迅社

HOBBY RECOMMENDで海洋堂の『竹谷式自在置物 麒麟』を紹介しています。

 

・『シネコンウォーカー 1月号』(エイガウォーカー)

4月18日公開の劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の原稿を担当しています。

 

・『月刊ハイパーホビー 2月号』(徳間書店

 

・『月刊ガンダムエース 2月号』(角川書店

池田秀一さんの対談式エッセイ「シャア専用雑記」では、クルマをテーマにした話の後編を掲載しています。

 

・『ドラゴンボールスタイリング2


ドラゴンボールスタイリング 孫悟空(少年期)【プレミアムバンダイ限定版】 | プレミアムバンダイ | バンダイ公式通販サイト


ドラゴンボールスタイリング 孫悟空(少年期)【通常版】 | プレミアムバンダイ | バンダイ公式通販サイト


ドラゴンボールスタイリング スーパーサイヤ人4孫悟空 | プレミアムバンダイ | バンダイ公式通販サイト

バンダイキャンディ事業部からリリースされるハイクオリティフィギュア『ドラゴンボールスタイリング』の第2弾アイテム3種の紹介ページを担当しています。

 

・『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』オフィシャルサイト

スタッフリレーインタビューは、音響監督の藤野貞義さんにお話を伺っています。


機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

 

・ヴィレッジブックス アメリカンコミックス


villagebooks AMERICAN COMICS

 

海外マンガフェスタ ジム・リー『ICONS』出版記念トーク

ダークアベンジャーズ:モレキュールマン』レビュー

明治大学国際日本学研究科特別講義『ジム・リーの奇跡』レポート(前編)

『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』レビュー

『FURY』公開!

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どうも、1カ月のご無沙汰です。

10月後半あたりから年末年始を睨んだお仕事が動くはじめる時期で、わりと真面目に働いていたせいか、趣味的なことはあんまりやれていない感じです。

そして、12月に入ると年末進行が始まって、いろいろと作業を先倒ししなくちゃならず忙しかったりします。

てなわけで、映画なんかも全然観に行っていないんですが、個人的に楽しみにしていた映画が公開されたので、それについてちょっとだけ書きます。

 

楽しみにしていた映画というのは、ブラッド・ピット主演の戦争映画『FURY』。

去年ティーザーポスターが公開されて、「ブラピが戦車乗り役で戦車映画が作られる」と話題になってからずーっと楽しみにしていたんですね。そして、今年の初夏頃に予告編が公開されて、かなり戦車戦がちゃんと描かれると判ってからは、まわりのミリタリーに理解のある人たちにも「シャーマンが! ティーガーIが!」と言ってネタ振りしまくっていました。

ずっと戦車好きを公言してきていますが、僕自身は戦車の中ではアメリカ軍のシャーマン中戦車が大好きなんです。

今から約10年前に共著で出版した『機動戦士ガンダム/ハチゼロ/ハチサン/ゼロハチ』(太田出版・絶版)という書籍では、メカデザイナー山根公利さんにインタビューをし、その場でシャーマンの話題で盛り上がって、表紙用に描き下ろしてもらったガンダムEz-8のイラストを発注する際にも「シャーマン的なディテールが入ると面白いですよね」なんてことを言ったりしていたほどです。

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↑だから、このイラストにはシャーマン的なディテールが入っています(笑)。

 

そんな僕ですから、当然ながらブラピがシャーマンイージーエイトに乗る映画と聞けば、大人しくしていられるわけはありません。

映画に関しては、早々に試写で拝見することができまして、その感想を……となるわけですが、とは言え普通に映画評をすると自分の「戦争観」的な部分にも踏み込んでしまって長くなりそうなので、今回はむしろ映画のどの部分を楽しんだのかを書いて行ければと思います。

 

まず、この映画で外せないのは実際の戦車で撮影した映像であること。撮影が行われたのは、かつてイギリス軍の戦車学校があった場所に建てられている「ボービントン戦車博物館」の近く。ここは、戦車学校があったところなので、広大な敷地があって、さらに博物館で所有する実働する戦車を撮影するには好都合だったんですね。

そして、当然ながら映画には実際に第二次世界大戦で使用されたシャーマン中戦車をはじめとした車輌を、本当に動かして撮影されているんです。まさに本物!

本物の戦車を使い、1輌の戦車には何人のクルーが乗って、どんな役割分担をして戦車を動かすのか? 『ガールズアンドパンツァー』のおかげで、戦車クルーに関しての知識は広く伝わっているんですが、実は映画ではそうした戦車クルーの役割分担について、ちゃんと描かれている映画というのがほとんど存在しないんです。

それにはちゃんと理由があって、戦車の車内を撮影することが不可能であるからなんですね。戦車の車内は狭く、カメラを持ち込んでもその全容をちゃんと見せることができないわけです。そこで、『FURY』では車内を撮影するためのカットモデル的なリアルな車輌セットを作って撮影することで、線車内で戦うクルーたちの緊張感あふれる映像を作り上げることができ、より戦車乗りの実像を描くことに成功しているわけです。

本物の車輌に関してもうひとつ外せないのが、劇中に敵戦車として登場するドイツ軍のティーガーI重戦車。その姿と強さから、世界で最もメジャーな戦車と言えるティーガーIですが、敗戦国の車輌ということもあって、現在世界中に6輌しか現存していないんです。そして、その6輌の中で、ちゃんと動く車輌というのはたったの1輌。それが、撮影が行われたボービントン戦車博物館が所蔵するティーガーI重戦車なんですね。

これまでいろんな戦争映画にティーガーIは登場しているんですが、その全てが既存の戦車やトラックをセットのように外壁を取り付けて作ったものばかり。ボービントン戦車博物館のティーガーIも長年をかけて修理し、2006年にようやく走れるようになったレベルなので仕方ないのですが、映像に本物のティーガーIが出ているとすれば、それは記録映像を転用したものでしかなかったんです。

それが、今回の『FURY』では実働可能な唯一のティーガーIを実際に走行させて撮影しているんですね。つまり、戦車ファンにとってはそれだけでも貴重な映像なわけですよ。

劇中では、ブラピたちが乗るFURY号をはじめとした戦車の音を聞き慣れた後に、ティーガーIが登場するわけですが、最強戦車は駆動音からして並の戦車とは違うことを体感させてくれます。

そんな本物にこだわった戦車は、画面に現れるディテールももちろん本物なわけです。FURY号が所属する第2機甲師団は、長期間にわたってアフリカらからヨーロッパを転戦してきたという背景があるんですが、多分何度も部隊は再編成や車輌の交換を繰り返してきたんでしょう。共に行動する車輌は統一されておらず、まさにシャーマンバリエーションを楽しめるような編成になっているんですね。

ちなみに、時期的な部分と符合させると、FURY号は二次大戦の後期に配備されたM4A3E8(劇中ではM4A2E8ですが)なので、それまで乗っていた車輌が壊れて、新たに受領したものなのかなと思います。その他の車輌も、M4、M4A1、M4A2と違う車輌で編成されているので、横並びになったシーンを見ると車体や砲塔、サスペンションのなどの微妙な違いが判って、たまらん感じだったりするんですね。

 

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その他にも、知識としては知っていた戦車のギミックや装備、さらには弱点や破壊のされ方まで、まさに「フルギミック」で見せつけてくれるので、いろいろと腑に落ちまくる映画に仕上がっているわけです。

映画自体は、決して明るい映画ではないんですが、そうしたディテールのこだわりが効果的な演出につながる戦争の現実を描いて、大満足な作品となっていました。

個人的には、戦車を体感するためにはいい音響で観るべきだと思いますので、ぜひ劇場の大きいスクリーンと立体音響で戦車の厳しい戦場を体感してほしいです。

 

そして、当然ながらシャーマン中戦車(M4A3E8)のプラモデルも鋭意製作中。自分の場合は、FURY号の再現にはあんまり興味がなくて、この映画でインスパイアされたイメージをもとに、別の車輌として製作しています。経過については、またブログで紹介できればと思います。

 

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●今月のお仕事

 

ガンダムエース1月号(角川書店

池田秀一さんの対談式コラム「シャア専用雑記」は、シャア専用オーリスの試乗の感想とクルマに関する思いを語ってもらっています。

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ハイパーホビー1月号(徳間書店

TNGパトレイバー』では、田口清隆監督のインタビューをしています。その他、スターウォーズのグッズページなども担当しています。

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そして、『データカードダス ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ 魂ロワイヤル』の第3弾のアメイジングレアカードも公開。

このカードは企画から関わっていたので、ようやく発表になって嬉しいです。

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●G get press No.155

レンタルビデオショップ・ゲオのフリーペーパーの最新号では、ゲーム特集を担当しています。

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機動戦士ガンダム THE ORIGIN関連

劇場で配布されているチラシで、一部原稿を担当しました。カッコイイメインビジュアルが描かれてますので、ぜひ手に入れてください。

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公式サイト(http://www.gundam-the-origin.net/)では、音楽を担当した服部隆之さんのインタビューが公開となっています。

 

●ヴィレッジブックスアメリカンコミックスオフィシャルサイト


villagebooks AMERICAN COMICS

 

・海外マンガフェスタトークイベントレポート(ビリー・タン氏、ジム・リー氏)

アストロシティ:ライフ・イン・ザビックシティ レビュー

キャプテン・アメリカ:リボーン レビュー

上記が公開されています。

 

●『「ガンダム」白書』(宝島社)

以前原稿を書かせていただいた『僕たちの「ガンダム」ランキング』の合本再版版が発売となっています。

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ガンダムパーフェクトファイル

No.153号(ビグ・ラング担当)

No.155号(陸戦強襲型ガンタンク担当)

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上井草模型倶楽部 展示会2014[秋]

前回のフリがそのまま当たっちゃう感じで、ついに1カ月飛ばしてしまいましたw

出版不況という中でブログを書くヒマがないくらいお仕事がありまして、本当にありがたい限りです。

 

そんな中でも、なんとか趣味的な時間は確保しながら、毎年春と秋の2回開催される模型展示会に参加してまいりました。

イベント自体は大型キット有り、プロモデラー多数参戦による超絶作例有りと、なかなかの盛り上がりで、終始たくさんの人で賑わっていました。

 

そんな中でも、限られたスペースで自分の作りたいものをマイペースに作って展示させてもらったのを紹介します。

 

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こちらは

バルカンスケールモデルズの1/35スケール イギリス軍 マークⅥ B型軽戦車

北アフリカ戦線)です。

フィギュアは マスターボックス1/35スケール 英第8軍AFVクルーを使用しています。
青い迷彩が鮮やかで気に入ったということで、組み立て説明書よりも明るい青で塗っています。軽戦車はこの小ささがやっぱりいいですね。

 

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そしてもう1点は、アミュージングホビーの1/35スケール ドイツ軍Ⅵ号多砲塔戦車

ノイバウファールツォイク(クルップ防弾装甲型

フィギュアは、オーロラモデルのメタルフィギュア 1/35ドイツ戦車兵 1947 Ver.9を使っています。

多砲塔戦車ってことで、その形に一目惚れして制作し、細かい設定を調べたところプロパガンダなんかにも使われたとのことなので、実在しないドイツ軍女性戦車乗りによるプロパガンダ写真風としました。

 

実は、フィギュアは3体ともやや突貫気味での制作になってしまい、個人的にはちょっと心残りがなくはないのですが、当初の目標どおりに展示できたので良しとしましょう。

 

●お仕事告知

というわけで、お仕事情報です。先月の分を飛ばしてしまったので、雑誌などは現状購入可能なものを紹介します。

 

●Febri Vol.25(一迅社

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HOBBY RECOMMENDのコーナーで、ブーム真っ盛りの『DX妖怪ウォッチ&妖怪メダル』について、「なんであんなにヒットしているのか?」に関して原稿を書きました。

 

●G get press 11月号(ゲオ)

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3回連載でお届けしたビデオゲームサイコブレイク』の紹介記事を担当しました。

 

ガンダムエース 12月号(角川書店

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池田秀一さんの対談式エッセイ「シャア専用雑記」。今回は好きな外国映画について語ってもらってます。(取材と原稿を担当)

 

ハイパーホビー12月号(角川書店

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『THE NEXT GENARATIONパトレイバー』をはじめ、多数のページを担当してます。

 

●MS MOOK「集団的自衛権」でさらに強くなる日本(メディアソフト)

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ミリタリー的な知識の部分をかわれて、「集団的自衛権の「適応15事例」検証」のパートを担当しました。
今回、あらためて勉強させてもらい、「集団的自衛権」について改めて考えることができてなかなか楽しい仕事でした。

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト


機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

 

総作画監督の西村弘之さん、演出の江上潔さんのインタビューを担当しています。

 

●ヴィレッジブックス アメリカンコミックス


villagebooks AMERICAN COMICS

 

下記のレビュー記事を書かせてもらいました。

『ニューアベンジャーズ:ダークレイン』

『ビフォアウォッチメン:オジマンディアス/クリムゾンコルセア』

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

『ロケット・ラクーン&グルート』

アニメ『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』