機奇械怪@BLOG

フリーライター・石井誠のブログです

オレとジャッキー

 先日、マスコミ試写にてジャッキー・チェン最後のアクション超大作『ライジング・ドラゴン』を観てきました。

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 『サンダーアーム 龍兄虎弟』、『プロジェクト・イーグル』に続く”アジアの鷹”シリーズ第3弾ということと、やはり”最後のアクション超大作”という触れ込みが気になっていたわけですが、映画としては往年の”ギャグで笑わせて、アクションで驚かせる”という、みんなの大好きなジャッキー・チェン映画として完成していたので、大いに楽しめました。

 

 さらに、作品としては海外の侵略行為によって流出している国宝の返還問題、さらには現実のジャッキー自身のメタファーとしての、自身が危険と相対したことで影響する家族の問題も描いていて、単なるジャッキー映画という域を超えているのも魅力だと思います。

……他にもいくつか言いたいことがあるのですが、映画自体が公開前ということで本作に関してはここまで。

 

 てなわけで、この機会に、ちょっとだけオレのジャッキーの思い出をちょっとだけ書いてみようかと思ったわけです。

 

 実は、ジャッキー・チェンは、自分の人生においてすごく大きな影響を与えた人物の一人に入るわけです。

 

 もちろん、今はブルース・リーも大好きで、当時から名前を知っていたのですが、キチンと「この人スゲー!」と判ったのは高校生くらい。シリアスなドラマのリー映画よりも、当時お子様だった自分にとっては”笑えて、驚かせてくれる”ジャッキー映画の方が好きでした。

 多分、最初に観たのはテレビ放送の『ドランクモンキー酔拳』。続く『スネーキーモンキー蛇拳』、『クレージーモンキー笑拳』の連作ですっかりファンになって、修行シーンやアクションシーンは当時小学生ですげーマネをしてました。

 

 我が家は、親が映画に連れて行ってくれる人ではなかったので、ジャッキー映画を劇場で初めて観たのは、今でも仲がいい友人のお父さんが入場料を払ってくれて、子供だけで観た『カンニングモンキー天中拳』。

 

 そして、中学生になって子供だけでガンガン映画に行くようになると、1984年の『プロジェクトA』を皮切りに、1995年の『レッドブロンクス』まで約10年間はほぼ全てのジャッキー映画を観に劇場に足を運んでいました。

 

 中でも、自分の地元の映画館では『エイリアン2』と『サンダーアーム龍兄虎弟』が同時上映という奇跡の組み合わせにしびれて、劇場に3回足を運び、第1回上映から最終上映まで観るという愚行を3回やったのはいい思い出ですw

(多分、映画館で同じ映画を9回観たのは、後にも先にもこの2本だけ)

 

 

 中学校で体操部に入ったのもジャッキーの影響だし、アクション映画やコメディ映画が好きなのもジャッキー映画を見続けたからなのは間違いないです。

 もちろん、人格形成にも大きな影響を与えていて、映画の中の”楽しくて、強くて、前向き”なジャッキー像に近い人間になろうとして、今の人格が出来上がっていると言ってもいいんじゃないかと。

 天才的な才能と求道者的にストイックなリーよりも、才能よりも努力とアイデアで、それでいて楽しませようという気概がある映画の中のジャッキーになりたかったんだろうなと思うわけです(今もそう思っているし)。

 

 某編プロの社員時代には、1度だけジャッキー本人会えそうなチャンスがあったのですが、当時生意気だった自分は、上司からは本当に気に入られておらず重要事項にまったく関わらせてもらえなくて、ジャッキーの取材にも行かせてもらえなかったのを覚えてます。

 いや〜、あの時ほど「上司に気に入られておけば良かった!」と思ったことはなかったですね。

 

 てなわけで、プレスシートの最後にジャッキーの34年の日本公開映画の歩みが書かれていまして、改めて調べてみたら全63作品中、52本を観ていることを知りました。

 その数字を見たら、改めて「あ、オレジャッキーが好きだったんだ」と思い出しました。そして、最近はめっきり観てなかったために11本ほどジャッキー映画のチェックマークが埋まってないことに、とっても申し訳ない気分になったわけです。

 年内は無理でも、来年くらいまでには全制覇したいなと改めて思いました。

 

 てなわけで、『ライジング・ドラゴン』は超面白いので、ぜひみなさん観に行ってください! 

 ちなみに、ジャッキーはアクション超大作を辞めるだけで、アクションをやめるとも役者を辞めるともいっていないので、ちょっとだけアクション減だけど、今後もこれまで通りの風味満点のジャッキー映画にも期待したいなと思ってる次第です。

 


「ライジング・ドラゴン」予告編