機奇械怪@BLOG

フリーライター・石井誠のブログです

クラッシャージョウ デザイナーズノート

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どうも! またもや1カ月ちょっとぶりのご無沙汰ですw

 

今回もお仕事の話……なのですが、いろいろとい個人的に思い出深い作品絡みなのでちょっと記しておこうかなと思ってます。

 

3月24日にSBクリエイティブから『クラッシャージョウ デザイナーズノート』というムック本が発売されました。

こちらの本で、メインライターとして一部原稿や対談取材と原稿などを担当させてもらっています。

クラッシャージョウ』は、今から33年前に劇場公開されたアニメ映画です。

本の企画は、当時作品に関わられていたアニメーターの佐藤元さんの個人所有の資料から、当時の修正原画や絵コンテなどが出て来たということで、それらの貴重な資料を中心にムック本を作れないかということで編集されました。

僕自身がSBクリエイティブさんとは何度かお仕事をさせていただいていたのと、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』絡みで、『クラッシャージョウ』の監督&キャラクターデザインを担当した安彦良和さんに関係している仕事に多く関わっているいうことで、お声がけいただきました。

 

この『クラッシャージョウ』が公開された1983年当時、僕は小学校6年生になる頃でした。

安彦さんというクリエイターを知ったきっかけは、当然ながら『機動戦士ガンダム』だったわけですが、「この人が絵を描いている」というのを意識し始めたのは、多分劇場版の3作目くらいだと思います。
当時のアニメ誌の付録で、安彦さんの原画をまとめたものが付いてきて、それをじっくりと見て、そこに描かれた鉛筆の線があまりに綺麗だったので、「この人、スゲー絵が綺麗」と感動したのを覚えています。

それまでは、メカとかキャラクターで作品を見ていたわけですが、その付録に出会って以来、初めて「この人が描く作品を楽しみたい」という思いにかられました。

で、そんなクリエイターのファンとして次回作を待っていた時に発表されたのが『クラッシャージョウ』でした。

公開までは時間があったせいか、毎月発表される新着情報を楽しみにしつつ、さらに公開を待ちきれずに原作小説を読んだりもしました。本当に公開をすごく楽しみにしていたことを覚えています。

雑誌の情報で「公開初日にセル画が貰える」と書いてあったのを読んで、公開初日の第1回上映に並んで観ました(ちなみに、地元の映画館ではセル画の配布をしておらず、もらえませんでした)。多分、人生で初めて公開初日の第1回目上映を観た映画です。

 

とまあ、小学校6年生に夢中になった作品で、特定のキャラクターやメカが好きなんじゃなくて、安彦作品だったから好きだったと記憶しています。

そんな思い出深い作品ですから、33年の月日を経て、安彦さんと原作者の高千穂遙さんとの対談、安彦さんとその弟子である佐藤元さんとの対談を担当させてもらえたのは光栄としか言いようがないです。

機動戦士ガンダム』関係のお仕事も、もちろんいつも光栄と思いつつやらせていただいていますが、関わる数も多いのでわりと冷静に仕事ができている感じがします。それに比べると、『クラッシャージョウ』の仕事に関われることは、今後ほぼないのではないかと思うわけですね。
そういう意味では、そういったレアな感じも含めて「やれて良かったな」と思っている次第です。

 

というわけで、そんな貴重な対談をはじめ、貴重資料満載&設定資料はもちろん、当時発表されたカラー図版も大型サイズで収録してあって、画集としても十分に楽しむことができる本となっているので、ぜひ手に取ってもらえればと思います。

この本が売れれば、次は『アリオン』でもできるかもしれないですしねw

 

ファンの方は、ぜひとも手に取っていただければと思います。

 

 

 

●今月のお仕事

 

近々のお仕事はこちらです!

 

Pick-up Voice 5月号(音楽専科社

前号での『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の鉄華団主要メンバーの鼎談に続いて、今月は鉄華団メンバーのユージン役梅原裕一郎さん、昭弘役の内匠靖明さん、シノ役の村田太志さんによる鼎談を担当しました。

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●キャラクターランド Vol.6

4月1日発売の『ハイパーホビーPresentsキャラクターランドVol.6』(徳間書店)では、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』の紹介記事をはじめ、いくつかの記事を担当させてもらってます。

 

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●ヴィレッジブックス アメコミサイト

a-comics.com

3月は下記の作品のレビューを書いています。

・『フロントライン:シビル・ウォー』

・『スター・ウォーズ:ダースベイダー』

・『スーパーマンバットマン:パブリックエネミー』(近日公開予定)

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN公式サイト

www.gundam-the-origin.net

今回の関係者リレーインタビューは、軍装装備デザインの草彅琢仁さんに、ミリタリー関係のマニアックな話を聞いています。個人的にはスゲー楽しい取材でした。

 

 

 

 

 

もう2月かよ!

11月にブログをアップしてから気がつけばもう2月です。

新年の挨拶とかしようかと思っていたのですが、そんな余裕がない年末年始はお仕事に追われていました。

2015年は10年以上乗り続けた愛車のホンダ・エレメントを売却しまして、いろいろと思い出を語りたいなと思いつつも、そんな余裕もありませんでした。

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今はちょっと個人的には納得していない軽自動車に乗っていたりするので、今年はせめてもうちょっと納得できるクルマに乗れるよう頑張っていきたいなと思っています。

 

一応、毎年の目標としている「何か新しい仕事をする」ということに関しては、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のオーディオコメンタリー司会&東京国際映画祭での司会など、ライター業の延長ながら毛色が違うお仕事ができたので一応クリアということで。

今年は、こうしたお仕事もより積極的にやれればと思っております。

あと、ブログでは仕事以外の趣味的な発信もしたいな〜。できるかな〜(笑)

 

 

というわけで、前回の更新から3カ月以上空いてしまったので、とりあえず1月から2月にかけてのお仕事報告でお茶を濁しますのでご容赦ください。

 

ガルパンFebri(一迅社

1月25日に発売された『ガルパンFebri』にて、「特集 ガルパンで学ぶwwⅡの戦車たち」の全体構成をしつつ、、ライター仲間の岡島正晃君と一緒に執筆を担当しました。
これまでガルパン関係の仕事はいくつかやって来たんですが、こんだけ戦車好きなのに戦車に関する原稿は今回が初めだったりします。

史実に基づいた戦車の話だけなので、ガルパン要素ゼロだったりしますが(笑)

 

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ホビージャパン3月号

1月25日発売の月刊ホビージャパン3月号にて、『機動戦士ガンダム0083』のBD-BOXの解説と『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のBD発売開始に合わせた第1クール振り返り記事を担当しています。
改めて『0083』という作品の魅力と、いわゆる戦争モノじゃないからこそ状況が複雑になっている『オルフェンズ』のストーリーラインを解説しました。

 

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機動戦士ガンダム0083Blu-ray Box

1月29日にバンダイビジュアルから発売された『機動戦士ガンダム0083Blu-ray Boxに付属する特製ブックレット(全体の構成・執筆は氷川竜介さんが担当)に参加しました。映像特典のピクチャードラマ『宇宙の蜉蝣2』のスタッフ鼎 談(武井良幸さん×明貴美加さん×夏元雅人さん)の取材と執筆、『0083』の他の宇宙世紀関連作品との連動に対する解説記事を担当しました。

個人的にはかなり好きな作品ということもあり、お手伝いできたのは良かったです。

 

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ハイパーホビーPresentsキャラクターランドVol.5

2月1日発売のハイパーホビーPresentsキャラクターランドVol.5では、「変形メカ特集」のマクロスガンダム関連、マクロスのライバル変形メカの紹介とコトブキヤのARTFX+を中心としたスター・ウォーズグッズ関連、メガハウスのG.E.M.シリーズ特集などを担当しました。

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機動戦士ガンダム THE ORIGIN オフィシャルWEB

関係者リレーインタビューは、アルテイシア=セイラ役の潘めぐみさん、撮影監督の葛山さんと撮影監督補佐の飯島さんへのインタビューがアップされました。

 

www.gundam-the-origin.net

 

ヴィレッジブックスアメリカンコミックスサイト

レギュラーのアメコミレビューは、12月に『アベンジャーズ/X-MENユートピア』、『スター・ウォーズ:スカイウォーカーの衝撃』、『ヘルボーイ:捻くれた男』、1月は『パワーパック:デイ・ワン』、『スーパーマンアンチェインド』などを紹介しています。

a-comics.com

 

ファミ通App

ファミ通Appでは、下記の2つの記事を担当しています。

 

「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をめいっぱい楽しむためのスマホ関連アプリまとめ」

app.famitsu.com

『ブラックナイトストライカーズ』の仕掛け人が語る”新しいゲーム”(前後編)

app.famitsu.com

 

と、他にも取りこぼしがありそうですが、こんな感じです。

 

今年はアメコミ映画も多数公開されますので、そっち関係のお仕事もたくさん手掛けていきたいなと思っております。

 

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ 哀しみのアルテイシア 公開!

 表題の通りですが、2週間限定のイベント上映なので、気を抜くとあっという間に終わってしまうので、慌てて告知します!

 

 オフィシャルホームページに加え、ソフトパッケージ関連も関わらせていただいている『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の第2話が10月31日よりイベント上映が開始されました。

 

 上映劇場で先行販売され、さらにバンダイビジュアルクラブにて限定発売される『Blu-ray Disc Collecters Edition』、初回限定Blu-ray、通常版のBlu-ray&DVDの付属するアイテムにて今回も原稿を書かせていただいております。

 

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ちょっと便利なので、リンク先の画像を拝借しつつ、今回のお仕事を軽く紹介しておきます。

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今回も第1話と同様に、②の絵コンテブック(コレクターズエディションにのみ付属)の巻末に掲載されている設定資料集、⑤ドラフトブック(安彦良和総監督のネームと劇中画面写真を合わせて解説する書籍。コレクターズエディション、初回限定版BDに付属)、⑧ブックレット(BD、DVDには必ず付属)の3アイテムの構成・執筆を担当しています。

 

さらに、本編のBDのみに収録されている音声特典であるオーディオコメンタリー(安彦良和さん、池田秀一さん、関俊彦さん、潘めぐみさん出演)でも、進行を担当しております。

 

オーディオコメンタリー収録時には、出演者の方々と控え室でいろいろとお話をさせていただいたんですが、ふと「よく考えたら、オレって今すごい状況にいるんじゃないの?」って気付きました。

仕事で何度もお会いしているのでなんか慣れてしまっていたんですが、すごいメンバーと同じ空間にいるんだなと。中学校の時の自分に教えてあげたい気持ちになりました。

 

 

 

さらに、劇場で販売されるパンフレットでも、キャストとスタッフのインタビューをすべて担当しておりますので、こちらも劇場に行かれた方はぜひ手に取ってもらえればと思います。

 

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ということで、オリジン関連は今回もかなり目一杯仕事をしておりますので、ファンのみなさまは、作品の応援をお願いします。

 

 

 

 

オリジン関連ということで、もうひとつご報告を。

10月22日から31日まで開催されていた、第28回東京国際映画際。今回は「ガンダムとその世界」というタイトルで、ガンダム関連作品が映画祭期間中に上映されました。

 

その中で、10月25日にはお仕事で関わっていた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル』も上映があり、上映後に安彦良和総監督と幼少期のキャスバル役を演じた田中真弓さんによる トークショーが行われました。
安彦さんと田中さんは、いくつかのお仕事を一緒にやられているということで、それらの話を聞き出すための司会進行として、今回同じ舞台に立たせていただきました。

 

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(写真はアニメ! アニメ!さんから)

 

結構大きい舞台ということもあり、司会進行が一番緊張していたように思いますが、話が弾んで40分の時間はあっという間でした。

とは言え、なかなか貴重な体験ができたので、今回の仕事に声をかけていただいて、本当に感謝しております。

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(写真はGUNDAM INFOさんから)

 

こういう形でまさかのフォトセッションにまで立たされるとは思ってもいなかったのですが、一緒に写真を撮られる機会も少ないので単純に嬉しいですね。いや、もう「家宝にします」としか言いようがないです(笑)。

 

そして、そして、ステージ後には安彦さんと田中さんと一緒にお酒をいただかせていただきました。いや〜、もう頑張って仕事をしてきたご褒美だと思ってありがたく楽しいひと時を過ごさせてもらいました。安彦さんも田中さんも何度かインタビューなどでお会いしたことはあったんですが、仕事抜きでゆっくり話をする機会がなかったので、本当に楽しかったです。

安彦さんとは帰りの電車までご一緒で、こうした仕事をしてきた中で、最も幸せな1日だったと断言できるほどです。

 

最後は嬉しかったこと報告みたいになっちゃいましたが、許してください(笑)。

 

いつもの他の仕事の近況などは、また次の機会で!

 

 

9月備忘録

またもや2カ月ぶりごぶさたです。

いろいろと忙しかったんですが、8月にはちゃんと家族サービスで那須高原にキャンプに行き、毎年恒例となっている愛車のオーナーズクラブのキャンプオフ会に参加したりと夏を満喫しつつ、でもお盆休みやシルバーウィークという仕事のスケジュールをガッツリと削られる連休などもあっていろいろと大変でした。

個人的な夏の思い出もわりとミニマムだし、ちょっと変わった体験に関してはまだ公にできないこともあり、今回もお仕事日記でお茶を濁させてくださいw

 

 

「世界の銃」完全読本(宝島社)

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久々の著書が発売となりました。友人であるライターの山崎龍と岡島正晃の2人と一緒に、銃の解説本を手がけました。
とは言え、基本的には資料をあたって最新の情報に近い形で解説を行っているだけでもあるので特筆した内容ではないのですが、身近の銃好きの方々が喜んでくれているようなのでその点は良かったのかなと思っています。

 

 

映画秘宝11月号(洋泉社

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いつもはムック本の『アメコミ映画完全ガイド』シリーズで参加している映画秘宝さんですが、今回は初めてアメコミ映画関係の記事を本誌内で書かせていただきました。
担当したのは、来年公開の『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』の発表された情報をもとにした予想記事です。映画公開に向けて「これってこういうことかな〜」と想像しているのが一番楽しいという部分をクローズアップしたような記事になっております。

 

ハイパーホビーPresents キャラクターランドVol.3

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キャラクターランド第3号では、特集:リターン大集合の中で『デジモンアドベンチャー』や『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』の記事を担当しています。さらに『牙狼〈GARO〉』10周年記念作品の映画『劇場版 媚空』の主演女優である秋元才加さんへのインタビュー、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の本編&プラモデル紹介記事を書いています。

 

月刊ガンダムエース10月号(KADOKAWA)

レギュラーである池田秀一さんの対談式コラム「シャア専用雑記」の特別版として、六本木で開催されていた『ガンダム展』のレポート記事を書かせてもらいました。池田秀一さんとガンダム展を回るのは、ある意味贅沢ですねw

 

月刊ガンダムエース11月号(KADOKAWA)

同じく「シャア専用雑記」にて、「食」をテーマに語ってもらっています。

 

機動戦士ガンダム THE ORIGINオフィシャルウェブ

www.gundam-the-origin.net

こちらもレギュラーでやらせていただいている関係者リレーインタビューですが、第16回は音楽プロデューサーの藤田純二さん、第17回は演出の原田奈奈さんに話を伺っています。

 

ヴィレッジブックスアメコミサイト

a-comics.com

8月は『フォールン・サン:デス・オブ・キャプテンアメリカ』、中島かずき×石川裕人対談(前編/後編)、『エイジ・オブ・ウルトロン:コンパニオン』、『X-MEN:シビル・ウォー』、9月は『アントマンセカンド・チャンスマン』の原稿を書いています。

このマンガがすごいWEB

konomanga.jp

 

シネマカルチャーマガジン T.(TOHOシネマズ)

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www.tohotheater.jp

10月3日発売のNo.30の特集「映画『バクマン。』を暴く」の中で、バクマン用語解説のページを担当しました。

 

その他のお仕事

www.acbd-comics.com

アメコミ専門マンガ喫茶・ACBDで9月30日に開催されたイベント『ヴィレッジブックス アメリカンコミックス100冊刊行記念イベント、石川裕人、「ヴィレッジブックスの100冊」を振り返る』にて進行と聞き手を担当しました。

普段ブログでレビューを書かせていただいている流れもあり、体調不良で参加できなかった編集者の方に代わって、代打的な形でやらせてもらいました。

 

 

私的アメコミ映像祭り!

みなさん『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』観に行きましたか?

僕もバッチリ、試写で2D字幕を1回、IMAX3Dで1回の計2回観てきました。3年前の『アベンジャーズ』の時にIMAX3Dで観れなかったのが心残りだったので、今回はガッツリと楽しんで来ました。2Dと3Dを観て思ったのは、やっぱりこの組み合わせで2回観ることでいろいろ理解できたという印象ですね。

情報量が多いので、3Dとかだと勢いだけで押されちゃって、状況を追うのが精一杯になっちゃうんじゃないかと思います。

 

そんな『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に関係して、今回もアメコミ仕事をいくつかやらせていただきました。

 

映画秘宝MOOK『アメコミ映画完全ガイド2015 ネクストヒーロー編』(洋泉社

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1冊目から参加させてもらっている映画秘宝MOOK『アメコミ映画完全ガイド』ですが、今回で4冊目。

今回もすげーいっぱい原稿を書かせてもらいました。

冒頭の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のキャラ紹介の一部から始まり、「スタークさんは心配性 アイアンマンアーマーの歴史」、『アントマン』のストーリーと解説、『ゴッサム』シーズン1の各話解説&キャラ紹介の一部、『シビル・ウォー』の全貌…と、かなりボリューミーですが個人的にはすごく楽しくやらせていただきました。

その他の方々の原稿も素晴らしくて、今回もまたすげー本に仕上がってますので、アメコミファンの方はぜひ読んでいただきたいです。

 

ハイパーホビーPresents キャラクターランドVol.2(徳間書店

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巻頭の「対決特集」内の「アメコミで対決」という記事で、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』と『ゴッサム』&『バットマンアーカムナイト』に関する、作品解説&フィギュア紹介という記事を担当しています。
ゴッサム』の記事では、来日していたジェームズ・ゴードン役の主演俳優、ベン・マッケンジーさんのインタビューをさせていただきました。(ハイパーホビーのオフィシャルサイトに掲載されている、ペンギン役のロビン・ロード・テイラーさん、アルフレッド役のショーン・パートウィー&エドワード・ニグマ約のコリー・マイケル・スミスさんへのインタビューも担当しています)

ちなみに、この他にも冊子付録の『内藤泰弘のオモチャ愛BOOK』もインタビューや関連商品解説を担当しました。

 

●月刊グッズプレス9月号(徳間書店) 特集内『マーベル・シネマティック・ユニバース』ページ

8月6日発売のグッズプレス9月号では、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を中心に、『マーベル・シネマティック・ユニバース』をふり返るページを担当しました。こちらは、まだ発売前なので詳しくは書けませんが、改めてマーベル・シネマティック・ユニバースを楽しむためにはどのように映画を観ればいいのかというページになっています。

 

●ヴィレッジブックス アメコミサイト

a-comics.com

7月は、アメコミレビューで、『ヤング・アベンジャーズ&ランナウェイズ:シビルウォー』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』関連書、『AVX アベンジャーズ VS X-MEN』の3本の原稿を書いています。

 

というわけで、今回も祭りに乗っかりましてバリバリと原稿を書かせていただいたわけですが、古くからのアメコミファン的にはこんなに需要がある日が来るとは思っていなくて、この状況は本当に夢みたいに思えます。

でもって、来月には前評判の高い『アントマン』が公開になりますし、私的なアメコミ祭りはまだまだ続いてく感じですw

 

●その他の今月のお仕事

 

ホビージャパン9月号

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巻頭特集の「HGUCガンダム徹底制作法」の中の「ガンプラ35周年特別企画 HGUCシリーズの歴史をふり返る」と「HGUCガンダム新旧アイテム比較」を担当しています。

 

ガンダムエース9月号

池田秀一さんの連載記事『シャア専用雑記』では、「愛読書」の話を伺っています。

 

バンダイ 魂ウェブ商店「ROBOT魂〈SIDE MS〉ユニコーンガンダム&バンシィ・ノルン ファイナルシューティングVer. 特設ページ」

p-bandai.jp

既に受注は終了してしまったんですが、ROBOT魂 〈SIDE MS〉ユニコーンガンダム&バンシィ・ノルン ファイナルシューティングVer.の商品解説原稿を担当させていただきました。何だかんだで、ガンダムUCはご縁があるな〜とw

 

エンターブレインムック 『シネマニア100 本当にスゴい戦争映画100本』(KADOKAWA エンターブレイン

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映画マニアが選んだ、戦争映画100本を紹介するムックですが、その中でコラム原稿を4本ほど担当しています。過去にいろんな映画に登場した偽ティーガーⅠの歴史、定番ミリタリーコスチューム解説、戦争映画における戦車の描写、『地獄の黙示録』と『イングロリアスバスターズ』の2本の映画をネタにしたものを書かせてもらいました。
特に映画の中の戦車について書けたのはスゲー嬉しいです。

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

www.gundam-the-origin.net

 

レギュラーで担当している関係者リレーインタビューは、メカ作画監督鈴木卓也さんに話を伺っています。

 

という感じで、今月は映画成分多めとなっておりますので、気になるものがあればぜひ手に取っていただければと思います。

 

お仕事報告

どうも、またもや2カ月空いちゃいましたw 

前回の更新以降、静岡ホビーショーに取材に行ったりしているんですが、もう1カ月以上経過しちゃって今さら感が満点なのでレポートはパスします。

映画も『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』の試写やら、『チャッピー』を観たりもしているんですが、ずーっと原稿を書いていたせいか、ちょっと真面目に書くテンションじゃないのでパスさせてもらいます。

 

ということで、今回も手抜きで仕事報告のみとなりますが、2カ月分ということでわりとボリューミーです。

テキトーに読み飛ばしてくださいませ〜w

 

●映画『明烏』劇場用パンフレット編集&原稿

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ドラマ『アオイホノオ』や『勇者ヨシヒコ』シリーズ、映画『HK/変態仮面』、『女子ーズ』の福田雄一監督の最新作の劇場用パンフレットの編集と原稿をやらせてもらいました。

今まで、映画のパンフレットのお仕事はパート担当を受け持ってインタビューやら解説やらは書いたことがあるんですが、まるまる1冊編集を担当したのは始めてです。

また、普段はあまり接点のない邦画ということもあって、始めてづくしで大変でした。

とは言え、監督やプロデューサー、出演者の方々への取材はなかなかに楽しく、撮影現場を巡った記事作成や、今まで触れる機会が少なかった落語に関しての調べたりと、気がつけば内容的にはかなりオーバークオリティになってしまいました。

そうした苦労をした結果、劇場で手にしてくれたファンからも評判が良くひと安心という感じです。

まだまだ各地で上映しているみたいなので、お住まいの地方や再上映などで目にすることがあればぜひ手に取ってやってください。

 

●ヴィレッジブックス アメコミサイト

a-comics.com

レギュラーでやらしていただいているヴィレッジブックスのアメコミサイト。

5月にはDCコミックスの一大クロスオーバー『クライシス・オン・インフィニットアース』とアラン・ムーアの『続リーグ・オブ・エクストラ・オーディナリー・ジェントルメン』の2冊を紹介しました。

さらに、6月9日に開催された、『クライシス・オン・インフィニットアース』の出版記念トークショーの様子が近日公開予定です。

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式サイト

www.gundam-the-origin.net

スペシャルのページで担当している、関係者リレーインタビュー。

5月は色彩設定の安部なぎささん、6月はSF設定考証の鹿野 司さんの記事がアップされています。

 

●『ガンダムウェポンズ ガンダムビルドファイターズトライ編』(ホビージャパン刊)

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この本では、物語前半のストーリー解説を担当しました。

 

●『百日紅~Miss HOKUSAI~』原 恵一×『機動戦士ガンダム THE ORIGIN安彦良和スペシャル対談(アニメ! アニメ!)

animeanime.jp

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN』総監督:安彦良和 スペシャル対談 ~ゲスト『百日紅~Miss HOKUSAI~』監督:原 恵一~

www.youtube.com

 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN』と『百日紅〜Miss HOKUSAI』のプロモーションということで、対談の進行とその対談の様子をまとめた原稿を担当しました。
畑違いの監督同士ということもあって、対談が盛り上がらなかった時のためにいろいろと準備していたのですが、実際は安彦さんがたくさん質問してくださったのでほとんど出る幕がないくらい盛り上がった対談でした。

 

ハイパーホビーPresents キャラクターランド Vol.1(徳間書店

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休刊していた月刊ハイパーホビーが、『キャラクターランド』と名前を変えて復活。タイトル通り、「キャラクター」に視点を当てた誌面となっています。

今回は、『牙狼〈GARO〉』10周年記念雨宮慶太監督インタビュー、TNGパトレイバーのストーリー&メカ紹介、メガハウス・コスモフリートコレクション10周年記念特集などを担当しました。

 

ドラゴンボールスタイリング第2弾(バンダイ

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バンダイキャンディ事業部がリリースする食玩シリーズ『ドラゴンボールスタイリング』。こちらの商品は、第1弾に引き続き、第2弾もパッケージ原稿を担当しました。中央の筋斗雲に乗った悟空のみネット限定販売なので、欲しい方は下記からチェックしてください。(亀仙流悟空とスーパーサイヤ人4悟空は通常販売ですので、お近くのスーパーやデパートのお菓子売り場などをチェックしてみてください)

p-bandai.jp

 

●想像ガレリア フラップターバンダイ

p-bandai.jp

バンダイキャンディ事業部からリリースされる『想像ガレリア』シリーズ第2弾のフラップター。こちらも、商品紹介サイトの原稿を担当しています。今回は羽根の可動というギミックが追加されていて、メカ心をくすぐられるアイテムになっています。

試作を見せていただいたんですが、アレンジされたメカ表現が素晴らしく、可動表現もなかなか楽しいのでオススメです。

 

●Febri VOL.29(一迅社

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レギュラーでお仕事させていただいているFebriの最新号では、第2特集の『ガンプラ35th ボックスアート特集』とHOBBY RECOMMENDで『ガールズ&パンツァー』の新たなプラモデルの検証記事を担当しました。

模型文化ライター的お仕事の第1弾です。

 

●このマンガがすごいWEB 日刊マンガガイド

konomanga.jp

小学館プロダクションから発売されたアメコミ『サーガ VOL1』のレビューを書かせてもらいました。

 

●『機動戦士ガンダムUC GREAT WORKS Ⅲ』(バンダイビジュアル

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バンダイビジュアルから発売されている『機動戦士ガンダムUC』の設定資料や原画、絵コンテなどを収録した豪華本。今回は、インタビュー集が付属するということで、原作の福井晴敏さん、メカ作画監督の玄馬宣彦さん、モニターデザインの佐山善則さんのインタビューを担当しました。

 

ホビージャパン8月号(ホビージャパン

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ガンダムビルドファイターズトライ』のBlu-ray BOX Ⅱの発売を記念した、物語後半のストーリー解説、そして第2特集「HG REVIVE のすべて」では、新旧HGUCガンキャノンの比較記事を担当しています。

模型文化ライター的お仕事第2弾ですね。

 

というわけで、何か気になるものがあれば、ぜひ手に取ってもらえればと思います。

 

 

 

 

 

 

1/35 M4A3E8 シャーマン”イージーエイト” 製作記

どうも、今回は珍しく趣味だけの日記です。

 

趣味的に参加している模型サークル「上井草模型倶楽部」の春の展示会が4月19日に開催されました。

この展示会は、上井草にある某アニメ制作会社の方が発起人となって、2010年の春からスタート。春と秋の年に2回展示会を行っているんですが、気がつけば今回が11回目となりました。

自分はというと、「こんなサークルやりたいんですけど、どう思います?」という軽い相談をされたのをきっかけに、「面白そうですね!」と第1回から参加。2011年の秋だけNYコミコンに行ったために欠席しただけなので、10回参加していることになります。

 

主旨としては、「人に見せる機会でもないと、模型なんていつまでも完成しないよね?」というもので、要は「夏休みの宿題を提出させる日を作ろう」というレベルのサークルなわけです。ジャンルを決めるわけでもなく、ただ好きな模型的なものの完成品を持ち寄って、見せ合って模型話をするというだけなんですが、それだけでも模型制作には大きなモチベーションになるんですね。

サークルとしては、これ以上ないほどユルユルなんですが、個人的にはすごく楽しくて、「この展示会でみんなに見せたい」という思いが、模型趣味の大きな原動力のひとつになっているとも言えます。

 

てなわけで、今回もばっちりと完成品を展示してきました。

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今回の作品は、タミヤのM4A3E8シャーマン”イージーエイト”です。

このアイテムは、タミヤから「ノルマンディー上陸作戦70周年」を記念して2014年6月に発売されたアイテム。とは言え、戦車本体は元タミヤの社員の方が創設した中小模型メーカーのアスカモデルから出ているものに、タミヤ製のフィギュアを付属させ、タミヤブランドとしてリリースしたもの。

元から、アメリカ主力戦車のシャーマンが好きで、第二次大戦時における最終進化形ともいえるこのE8型はわりと気に入っていたのもあって、キットは発売直後に入手してすぐに作り始めました(つまり、制作スタートは2014年6月ですねw)。

 

で、作り始めた矢先に、昨年末に公開となったブラッド・ピット主演の戦争映画『FURY』の特報予告が発表となったわけです。それも、乗り込む車両はシャーマンE8型というw なので、もちろん『FURY』の予告映像は制作において大きくモチベーションになったのですが、当然ながら手元には何の資料もなく、予告でチラ映りする姿に「おお、早く観たいな」という思いを馳せつつ、でも劇中のFURY号を作るつもりは毛頭ないまま作業を続けていた……というのが、制作までの流れです。

途中で映画の公開もあり、仕上がりに関しては大きな指針にもなりました。汚れ方とかスクリーンで実物が動いていれば、参考になる部分がいっぱいあるわけですよ。

でも、個人的にはFURY号を作ろうとは思いませんでした。車輌を特定しちゃうと、そこに縛られて自由にやれないように感じたからです。

てなわけで、あくまで「FURY風」的なニュアンスで、もしかしたら近くの戦線にいたかもしれないというイメージで作っていますので、そうした目で見てもらえるといいかと。

 

模型に関しては、いつもは完成した写真だけを載せることが多いのですが、今回はTwitter用に制作しながら多数の写真を撮っていたので、それをもとに簡単に制作の手順を紹介しようかと思います。

そして、あくまで手順であるので、作り方であったり、具体的な色などに関しては表記していませんので、ご了承ください。

一応、模型素人の方も読むかもしれないので、可能な限り専門用語にはフォローを入れていますが、判らなかったググってくださいw

 

●基本工作

 

僕はプラモを改造し始めると完成する気がしないので、基本はほぼ無改造です。とは言え、再現されていない箇所に手を加えるなどの処理はしています。

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本体の基本工作が終わったら、成形の都合で省略されている溶接ディテール(車体の角の白い筋ですね)を伸ばしランナーを貼り付け、ヒートペンで溶接跡を加えています。

砲塔部分は鋳造なのですが、そこもディテールがちょっと緩いのでシタデル社のリキッドグリーンスタッフ(水性の溶きパテ)で鋳造表現を加えます。

砲身はパッションモデルの金属砲身、牽引ワイヤーは海外メーカーのものを使用しています。

荷物類をたくさん載せたかったので、海外メーカーのレジェンドモデルの「シャーマン荷物セット」(レジン製)とタミヤの連合軍車輌アクセサリーセットを使い、車体にフィットするように調整しながら取り付けました。固定用のベルトは釣り用の板鉛(極薄のもの)で再現しています。

車体両脇の追加装甲的に取り付ける木材は、実際の車輌を参考に針金で束ね、手芸用の糸をロープとして使ってぶら下げました。

あとはペリスコープやライトなどを事前にマスキングした程度で特に何もしていません……が、やはりこの荷物の取り付けに最も時間をとられているかもですね。

 

●塗装開始

金属パーツ、レジンパーツとプラ以外の素材をたくさん使っているので、塗料の食いつきを良くするのに下地塗装としてサフェーサーを吹いています(エッチングパーツや砲身などの金属パーツ部分のみ、メタルプライマーを先に塗っています)。

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下地処理が完了した状態。これで、塗装準備が完了です。

 

●基本塗装

今回は、米軍の制式の色であるオリーブドラブの単色迷彩なので、単調にならないように「カラーモジュレーション」塗装をすることにしました。「カラーモジュレーション」については、いろいろ細かい理屈があるんですが、説明していると長くなるので省略w

要は、光の当たる場所を極端に見せることで陰影が付いているように見える技法です。

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これがカラーモジュレーションを終えた状態。

塗り方としては、基本色よりも暗い影色を車体の影になる奥まった部分を中心に塗ります。

次に、基本色を塗っていきます。光が当たる部分を中心にやや大きめに影色を残して塗りるのがポイントです。

そして、さらに基本色よりもちょっと明るい色をさらに光のあたる部分を強調するように塗装します。

最後にハイライトとなる色を最も光の当たる部分(天面など)を中心に塗り、ボルトや突起物にもハイライト色を乗せます。この後、どんどん汚れていくので、「こんなに明るくして大丈夫?」くらいな塗りになっています(写真はそんなに明るく見えないですが、実際はかなり明るい色です)

ということで、一見1色に見えますが、実際は4色くらい重ねているということですね。ちなみに、当然ながらエアブラシを使って塗装しています。

 

 

●汚し塗装

実は、ここまでが本当に基本の基本。ここからが時間をかけるところだったりします。

 

・フィルタリング

まずはフィルタリングです。カラーモジュレーション塗装の塗面にフィルター用の塗料を塗ることで、グラデーションが落ち着きます。面によって2〜3色のフィルター塗装をすることで、色にちょっとした深みが出ます。ちなみにフィルター塗装とは、色が薄く溶いてある特殊塗料を使ってコーティングするように塗ることでその名前の通り、塗料にフィルターをかけるような効果があります。

 

・ピンウォッシュ

所謂スミ入れ塗装です。ピンポイントでウォッシュするからピンウォッシュと言うそうです。ちなみにスミ入れと言っても、ディテールに汚れが溜まってそこが黒っぽく見えているわけで、本当の黒でやったりはしません。ダークブラウンのピンウォッシュ塗料を使ってディテールを強調させます。

 

ストレーキング

ストレーキングは、雨だれなどでできた縦縞の水汚れを再現するテクニックです。戦車などのツヤがない塗面は凹凸が多いので、雨だれ跡が残りやすいんですね。雨だれは、ストレーキング用の塗料や油絵の具で実際に汚れが残りそうなところ(例えばボルトやハッチの下など)の汚れをともなって下に向かって流れることを考えて縦縞を入れて、それを溶剤でぼやかして調整します。もちろん、本物の戦車の写真なんかを参考にしつつ雨だれを再現していきます。

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上記の作業をすることで、使い古された感じが出たかと。

汚し塗装をしつつ、荷物も塗装していきます。荷物類はアクリル塗料を使って筆で塗っています。荷物類は布製だったりするので、影色を塗り、次に基本色、そしてハイライトと陰影を気にしながら鋼鉄製の本体とは素材の違いを出すようにします。

木材は濃い茶色で基本色を塗り、そこにいろんなグレーでドライブラシ塗装をしてリアル感が出るように調整しています。

 

●チッピング

チッピングとは、傷を付けることです。とは言っても、実際に傷を付けても地のグレー出てくるだけなので、傷は実際に細い筆で描き込んでいきます。傷は2段階に考えていて、浅い傷は基本塗装が白っぽく変色、深い傷は下地の鋼鉄が出てしまうという表現です。

まず、浅い傷を全体に描いていきます。もちろん、傷がつきやすいハッチの端やエッジ部分、乗員が乗り降りする際に足をかけるとか、荷物の乗せ下ろしに使うとか、そうした「使う場所」を想定して手を入れます。さらに、弾が飛んできて当たった場所とか、爆風で飛んできた石が当たったとか、そうした「不慮の傷」もランダムに着けて行きます。

こちらは、白っぽいオリーブドラブ系の色を使いました。

次に、より深い傷になったところを描いていきます。これは、浅い傷の中に濃いめの茶色で傷を描くのですが、より細かい作業になります。主に装甲の端やフックの先端など塗装もどんどんハゲていくところを中心に作業を進めます。

ちょっと細かくて大変そうですが、でも「こうして付いた傷なんだよね」という想像が楽しいです。

ちなみに、傷表現は下地の色を塗ってその上にヘアスプレーを一度塗り、さらに本体色を塗って実際に塗装を剥がす「ヘアスプレー技法」やスポンジに傷色をつけてスタンプするように傷をつける方法など、いろいろ試してみたんですが、自分で描くことが最もコントロールしやすいという結論に達しました。状況によってはヘアスプレーもスポンジも有効なので、今回もちょっと使っています。

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●土&ホコリ汚れの追加

これにて本体の塗装がだいたい終了となるので、ここに土やら埃の汚れを追加していきます。土や埃は、ピグメント(デッサンとかに使うパステルを粉にしたようなもの)と塗ると泥や埃が溜まったような仕上がりになるウェザリングカラーという塗料を使います。

ピグメントは水やアクリル塗料用の溶剤で溶いて泥上にして転輪や履帯、その周辺の本体にランダムかつ不自然にならないように塗りつけます。

また、乗員の乗り降りで靴の泥が着くところや、埃が溜まるところなどの表現にももちろんこだわります。

入り組んだところなどはウェザリングカラーを使ったり、粉状のピグメントを擦りつけて定着液を垂らして落ちないようにしたりと、これまた結構手がかかります。

 

ピグメントの色も数種類使うことで、リアリティが出てくるので個人的には欠かせないマテリアルなのですが、作業後にピグメントの粉で机が汚れたりするので注意が必要かと。

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ちなみに、履帯はキットのものが微妙に使い難かったので、トランペッターの可動履帯に変更しています。

さらに、機銃や履帯、起動輪の端っこはガンメタルでドライブラシで使われている金属感を出しています。

 

で、最後に溶いたピグメントをコシの強い筆で弾いて泥ハネを再現。

そんなこんなで完成です。

 

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ちなみに、作り始める前に本体内部にナットを固定してあるので、それを使ってベースにボルトで固定してあります。

さらに、展示会先に輸送もしなくちゃならないので、ベース自体も輸送用のケース(100円ショップのDVD保存ケース)に固定できるようにしてあります。

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本当は、フィギュアを3体載せる予定だったんですが、展示会には間に合わずw

現在はフィギュアを制作しております。

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というわけで、今回は完全に趣味寄りのブログでした。

ここまで付き合っていただけた方には、趣味的にわりとこだわって模型を作っているのが判ってもらえたかと思います。

こんなことを仕事の合間にやっていると、1体作るのに半年くらいかかってしまうわけですね。それでも、展示会があるからこそこうして完成にこぎつけることができています。

そういうわけで、春の展示会は終わったばかりですが、次回の秋の展示会に向けての戦いは始まっておりますw

次は10月予定ですので、興味がある方は展示会を見に来ていただければと思います。

詳しくは、下記のサイトでチェックしてくださいませ!

 

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